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2015.07.30

【報告】第4回 神戸全ての生き物のケアを考える国際会議 —ICAC KOBE 2015

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私たちは、あの震災から何を学んだのか。
そして、人間が果たすべき役割とは何か…。

 

 

報告書(4ページ)

 

開催報告タイトル

2015 年1 月17 日、1995 年に発生した阪神・淡路大震災から20 年の節目を迎えました。この20 年の間、地震災害以外にも、噴火、台風、土砂災害など、様々な自然災害が日本のみならず世界の各地で起こっています。また、グローバル化により、感染症は、瞬時に世界共通の問題となり、少子高齢化・単身化社会の到来は、社会の在り方も変えようとしています。私たちは、時代の大きな変化の節目にあり、対応することを求められているようです。そうした時代を生きる我々が、今後の未来を生きる子供たちに残せるものは、これまでに経験した様々な事象に正面から向き合って検証し、その経験を未来に活かすための取り組みを行うことではないでしょうか。

私達人間は、生き物であり、地球という環境の中で生きています。他の生き物や自然環境との調和こそ、その繁栄の礎となる筈です。第4 回目となる本会議では、「ひとつの豊かな地球は、ひとつひとつの命の幸せを繋いでいくことで構築されていく」という“One World, One Life”の概念を元に、同じ地球上に生きる全ての生命に対する人間の責任を会場にお集まり頂いた皆様と共に議論し、現代を生きる我々からのメッセージとして情報の発信をさせて頂きました。

 

【開会式】
7月19日 9:30〜10:00/コンベンションホール

P1190242ICAC KOBE は、阪神・淡路大震災から15 年目の2009 年より隔年で開催され、2015 年は震災から20 年目の大きな節目となりますので、昨年7 月に開催された第3 回大会に引き続いての開催となりました。初心を忘れないために、毎回、開会式では阪神・淡路大震災当時の様子を編集した動画を上映し、震災の犠牲になった多くの人と動物に黙祷を捧げてきましたが、震災後、兵庫県の動物愛護センター建設にご尽力下さり、昨年不慮の事故によって急逝された貝原俊民前知事と、この会議の準備中の5 月に急逝された共催団体・近畿地区連合獣医師会の松林驍之介前会長のご冥福を共にお祈りさせて頂きました。

はじめに、実行委員会を代表して、神戸市保健福祉局健康部生活衛生課長の丸尾登氏より人と動物の関わりに於ける持続的発展、そして人と動物の幸せな未来に対する願いが語られ、次に、兵庫県動物愛護センター所長の河野寛昭氏からは、上映されたビデオを見ながら脳裏に去来した当時の話を交えつつ、人との繋がりや出会いの大切さ、そして国をあげての社会づくりの重要性が語られました。

引き続き、共催団体の近畿地区連合獣医師会を代表して、松林前会長の遺志を引き継ぎ、新たに会長に就任された佐伯潤氏よりご挨拶を頂きました。災害時のみならず、人と動物の両方に関わっている獣医師という立場の責任の重さと、ここに集まった同じ思いを持った皆様に感謝の意が伝えられました。

その後、司会者の公益社団法人Knots 理事長の冨永佳与子氏から、ご支援を頂いている皆様の紹介と、会議全体の構成段階からアドバイスを下さった会議アドバイザーのヒト医療識者・竹内勤氏、理学系識者・松沢哲郎氏、文系識者・奥野卓司氏が紹介され、ICAC KOBE 2015 阪神・淡路大震災20 年記念大会 —One World, One Life が開幕しました。

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神戸市保健福祉局健康部 生活衛生課長 丸尾登氏

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兵庫県動物愛護センター 所長 河野寛昭氏

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近畿地区連合獣医師会 会長 佐伯潤氏

 

【各シンポジウム&セッションのご報告】 

 

【閉会式】
7月20日 17:00〜17:30/コンベンションホール

2日間に亘って濃密な議論が繰り広げられてきたICAC KOBE 2015 ですが、無事に閉会式を迎えることができました。

DSC_2535国内外から参加者の集まったポスターセッションのアワード受賞者が、表彰されました。おめでとうございます!プレゼンターは、大阪府立大学 獣医学類長の笹井和美氏です。

《アワード受賞者》

  • ダルスガマジ・パッツィ・ヒマリ・ウィジェセキラさん(大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科)
  • 倉田 優子さん(兵庫県動物愛護センタ- 三木支所 動物愛護推進員)
  • 清水 遥介さん(大阪府立大学生命環境科学研究科)

阪神・淡路大震災から20 年目の節目に開催された今回の国際会議ですが、次回開催の告知をさせて頂き、幕を下ろしました。

次回は、2017 年の開催となります。

私たちを取り巻く環境は、地球温暖化による環境の変化や未知のウイルスによるパンデミック、そして超高齢化社会の到来など、これまでに経験のしたことのない様々な困難を乗り越えていかなければならない時代を迎えています。そうした中で、現代を生きる私たちが直面した課題は、基調シンポジウムで報告がなされたキーワード、「変化を恐れない」「生物の本来持つ柔軟性を知ろう」「生きる力を信じよう」という3 つの言葉に集約されているのではないかと感じました。

DSC_2544「ひとつの豊かな地球は、ひとつひとつのいのちの幸せを繋いでいくことで構築されていく」という“One World, One Life”の概念のもと、大きな節目を迎えたこの神戸の地で、2 年後の2017 年にまた皆さまにお目にかかれるのを心より楽しみに致しております。

 

 第4回 神戸 全ての生き物のケアを考える国際会議
—ICAC KOBE 2015 概要 

名 称 (日本語)
りぶ・らぶ・あにまるず ICAC KOBE 2015
第4回神戸 全ての生き物のケアを考える国際会議2015
ー阪神・淡路大震災 20年記念大会 One World, One Life ー(英語)
Live Love Animals ICAC KOBE 2015
The 4th Kobe International Conference on the Care for All Creatures 2015 Commemorating 20 Years Since the Great Hanshin-Awaji Earthquake
—One World, One Life

開催日

2015年7月19日(日)/20日(月)【2日間】
開催場所 神戸大学統合研究拠点(国際会議)

神戸ポートピアホテル(レセプション)

目的
この会議は、阪神・淡路大震災15周年を契機に、全ての動物を対象とし、そのより良いケアや生息環境の保全を目指すための情報交換・新技術の創出等を議論することにより、人を含む世界中の動物の福祉を向上させ、以って、我々人間が果たしうる責任を広く社会に示し、幸福な人と動物との共生を更に前進させることを目的とする。
開催趣旨

— One World, One Life —

「お互いの存在に『感謝』し、生ある限りは『幸せ』に暮らすこと。それが、いのちに対する『責任』である。」

阪神・淡路大震災から20年が経ちます。大きな災害は、ごく普通の日常が、どんなに脆く、大切で、守らねばならないものかを教えてくれました。それは、どんな生き物にとっても同じでした。
また、生き物の暮らしを襲う危機は、大きな災害だけではなく、老いや疾病、事故や戦争、貧困と、様々な要因で私達を襲います。それに対し、社会は、高度な専門性を以て、対処してきました。
世界はグローバル化し、地球は小さくなりました。私達は、今や世界との繋がり無しに、自分達の生活を考えることは出来ません。そして今、様々な課題解決の為に、分野を越えた連携も広く求められています。
生きとし生けるものが、この地球上で幸せに暮らせる社会にしていく為、様々な専門分野の連携のもと、私達人間に出来ることを幅広く議論する場を提供し、「ひとつの豊かな地球は、ひとつひとつのいのちの幸せを繋いでいくことで構築されていく」— One World, One Life — 概念構築の第一歩と致します。

会議アドバイザー
(順不同)
ヒト医療識者:竹内 勤氏(慶應義塾大学 名誉教授/慶應義塾大学グローバルセキュリティ研究所 客員上席研究員)

理学系識者:松沢 哲郎氏(京都大学 霊長類研究所 教授/公益財団法人 日本モンキーセンター 所長)

文系識者:奥野 卓司氏(関西学院大学 総合図書館長・社会学部 教授/放送大学大学院客員教授/山階鳥類研究所 副所長)

主催  ICAC KOBE 阪神・淡路大震災 20年記念大会 実行委員会

The ICAC KOBE Executive Committee for Commemorating 20 Years Since the Great Hanshin-Awaji Earthquake

実行委員会構成団体 神戸市/兵庫県動物愛護センター/公立大学法人 大阪府立大学 獣医学類/公益社団法人 日本動物病院協会/公益社団法人 日本動物福祉協会公益社団法人 Knots(事務局)

事務局アドバイザー(50音順):植村 興氏/柴内 裕子氏/玉井 公宏氏/笹井 和美氏/山口 千津子氏/山﨑 恵子氏

共催 公益社団法人 日本医師会/近畿地区連合獣医師会/神戸市動物愛護協会
シンポジウム主催団体 人と動物の共通感染症研究会/災害動物医療研究会/公益社団法人 日本動物病院協会/公益社団法人 Knots
セッション運営支援団体 【オーラルセッション】公益社団法人 日本獣医学会/日本野生動物医学会

【ポスターセッション】公立大学法人 大阪府立大学 獣医学類

特別協賛 日本ヒルズ・コルゲート株式
シンポジウム支援企業 ロイヤルカナンジャポン
会議支援企業 アサヒグループホールディングス株式会社/六甲山カンツリーハウス/DSファーマアニマルヘルス株式会社/ペットライン株式会社/au損害保険株式会社
会議サポーター 個人の会議サポーター
助成 Meet IN KOBE 21/公益財団法人 中内力コンベンション振興財団
特別協力

一般社団法人ペットフード協会/公益財団法人日本モンキーセンター/神戸大学大学院農学研究科/長崎大学熱帯医学研究所/北海道大学大学院獣医学研究科/帯広畜産大学獣医学課程/岩手大学農学部共同獣医学科/東京大学大学院農学生命科学研究科獣医学専攻/東京農工大学農学部共同獣医学科/岐阜大学応用生物科学部共同獣医学科/鳥取大学農学部共同獣医学科/山口大学共同獣医学部獣医学科/宮崎大学農学部獣医学科/鹿児島大学農学部 共同獣医学部獣医学科/酪農学園大学獣医学群/北里大学獣医学部獣医学科/日本大学生物資源科学部獣医学科/麻布大学獣医学部/日本獣医生命科学大学獣医学部/関西学院大学 災害復興制度研究所/同志社大学 良心学研究センター、同  生命倫理ガバナンス研究センター

協力 日本寄生虫学会/日本衛生動物学会/日本熱帯医学会/国際医療リスクマネージメント学会/日本予防医学リスクマネージメント学会/応用動物行動学会/ヒトと動物の関係学会/公益財団法人 動物臨床医学研究所/一般社団法人日本臨床獣医学フォーラム/兵庫県立人と自然の博物館/兵庫県立コウノトリの郷公園/兵庫県森林動物研究センター/奈良県うだ・アニマルパーク振興室/公益社団法人 日本動物園水族館協会/日本クマネットワーク/ニホンジカ有効活用研究会/一般社団法人 エゾシカ協会/一般社団法人 日本SPF豚協会/一般社団法人 ちよだニャンとなる会/公益財団法人 日本盲導犬協会/社会福祉法人 日本介助犬協会/特定非営利活動法人 兵庫介助犬協会/社会福祉法人 兵庫盲導犬協会/社会福祉法人 日本聴導犬協会/特定非営利活動法人 聴導犬普及協会/特定非営利活動法人 野生動物救護獣医師協会/一般社団法人 日本障害者乗馬協会/動物との共生を考える連絡会/アニマテック・オオシマ/一般社団法人 優良家庭犬普及協会/一般社団法人 日本ペット用品工業会/日本動物病院会/一般社団法人 日本動物看護職協会/ペットとの共生推進協議会/一般社団法人 人とペットの幸せ創造協会/一般社団法人 ジャパンケネルクラブ/一般財団法人 全国緊急災害時動物救援本部/日本獣医学生協会(JAVS)
後援 農林水産省/環境省/厚生労働省/文部科学省/兵庫県/兵庫県教育委員会/神戸市教育委員会/神戸大学統合研究拠点/公益社団法人日本獣医師会/一般社団法人兵庫県医師会/一般社団法人 兵庫県獣医師会/公益社団法人 神戸市獣医師会/一般社団法人神戸市医師会/一般財団法人 J-HANBS/公益財団法人 日本動物愛護協会/公益社団法人 日本愛玩動物協会
対象 各専門分野関連事業従事者/公衆衛生関係者/学生/一般
内容 【基調シンポジウム及び分科シンポジウム】

◎基調シンポジウム
◎分科シンポジウム

 

【オーラルセッション】

【ポスターセッション】

【レセプション】