〔審査員のコメント〕
・ヒトと動物の関係学会 事務局長 横山章光氏
(帝京科学大学生命環境学部 アニマルサイエンス学科)
(和歌山電鐵貴志川線 貴志駅「猫の駅長さん」をグランプリに選出)
一人二人の考えではおそらく不可能であろう。地域のひとつの共通「顔」として、猫が承認されたことに、
非常に面白さを感じる。
・P-WELL通信編集部 編集長 斉藤則子氏
(和歌山電鐵貴志川線 貴志駅「猫の駅長さん」をグランプリに選出)
最近、動物さえ使っておけば高感度アップにつながるだろう、といった安易な広告やPRが目に付きます。その中で、「猫の駅長さん」は、もともと駅の売店で飼われ、駅のアイドルだった「たま」に、駅長就任の白羽の矢が立ったわけで、その経緯がごく自然で好感がもてました。
経営難のローカル線を救うのは、知恵を絞った商品開発とPR。地元のために、猫にも一肌脱いでもらおうというのは、とてもほのぼのとした人と動物の助け合い(笑)だと思いました。
・どうぶつ写真家 児玉小枝氏
(「ポーポキのピース・メッセージ」DVDをグランプリに選出)
私自身も、平和と自由をこよなく愛する猫たちに、日々、癒されたり、大事なことを教わったりしながら生きていますので、「飼い猫ポーポキの日常を通じて平和について考える」…という本書のコンセプトがとても素敵で、
説得力があるなぁ〜と思いました。
・厚生労働大臣指定法人 社会福祉法人 日本聴導犬協会会長 有馬もと氏
(和歌山電鐵貴志川線 貴志駅「猫の駅長さん」をグランプリに選出)
英国の地下鉄にも、ねずみから地下鉄のケーブルを守るための地下鉄猫がいました。改札で大きな顔をしているのを雑誌が紹介していました。日本でも猫の駅長さんがいるのは、うれしいですね。無人駅ですが、待っててくれると思うと、乗降客が少ない駅でも、帰ってくるのが楽しみではないでしょうか。癒されるでしょうね。できたら、猫の駅長さんに会う為に、貴志駅、行ってみたい方はたくさんいらっしゃるのではありませんか?
猫好きの私も、その一人です。
「ポーポキのピース・メッセージ」DVDについてのコメント
身近に、日常のなにげない幸せや安らぎを教えてくれるのは、やはり、子供の姿や、草花、そしてペットたちでしょうか。陽だまりの心地よさとか、事件も何も起こらずに淡々と、過ぎて行く日々の安らかさを、価値あるものとして、伝えてくれます。そんな毎日のふれあいの連続性の中で学ぶことは多いのですが、平和メッセージにまで、つなげていけるのは、とってもステキですね。人権や平和というと、すべての人が話合わなければならないのに、なんとなく堅苦しく考えてしまいがちです。
私自身も、こんなステキなDVDの発行によって、なおさら、猫たちが伝えてくれる平和メッセージについて、考えさせられました。お子さんやお年寄りにも、伝わりやすい形で、もっともっと、平和について気づくきっかけになってくれるといいなぁと、期待しております。
JOMO 2007年の新春にお送りするメッセージ 「干支がつなぐ 道をつなぐ」についてのコメント
人も動物もおんなじ。同時間に、地球の違う場所で、一所懸命生きるために、
走っているんだなぁと、感じさせるCMでした。人が上、動物が下ではなく、地球
という星で、一緒に生きている命と命。いつか、新しい誰かまたは、知っている
誰かに会うために、思いをもって未知を走っている。そんなこを気づかせる CM
でした。
〔総評〕
・NPO法人 Knots 理事長 冨永佳与子
2006年度のノミネートでは、伴侶動物については、一緒にいることがもう特別なことではなく、むしろ、それぞれの伴侶動物が果たす役割が、ノミネート基準になってきているように思います。これが、グランプリとなりました「猫の駅長さん」に集約されたのではないでしょうか。また、野生動物についても、距離の取り方に無理なく、向き合えるようになってきている感を強く致しました。動物との共生ということでは、まだまだ課題も多いものの、伴侶動物の存在感、そして野生動物との共存の在り方について、コンセンサスが整いつつあるのかもしれません。そして2007年、人も動物も、それぞれの命が活き活きと暮らせるように願いを込めて、新たなノミネートを
お待ち致しております。
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