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2024.11.26

保護中: 【報告】人と動物の共生およびSDGs推進シンポジウム 2024 「ペットとの暮らしを活用する豊かな社会 -それを可能にする環境整備-(人とペットが幸せに暮らせる環境整備をどのように行うか?)」

《第2部》 人とペットが幸せに暮らせる環境整備をどのように行うか?
(主催者背景説明)

第1部の谷口先生の講演を受け、第2部では「誰一人取り残さない」持続可能で多様性と包摂性のある社会のひとつのモデルとして、「人もペットもずっと一緒に幸せに暮らせるハートマークの街」を実現する方策を考えました。事例発表に先立ち、人と伴侶動物の共生の流れを、年表形式でご紹介させていただきました。

人とペットとの共生の歴史を考える上で、現在は、ヒトが作った「社会」という場に、彼らを「家族」として位置付けていく途上にあると考えられます。
第1次ペットブームから、ペットとのライフスタイルは大きく変化しました。家の中で一緒に過ごし、一緒に車に乗ってお出掛けをし、カフェやお宿でも一緒に過ごすようになります。このペットブームを牽引したのは、当時30代〜50代の方々です。この世代は、しつけやペットのケアにも気を配り、新たなペットとの暮らしを開拓してきた方々とも言えます。

2006年の金児先生の論文発表の時点では、欧米とは違って、「ペット飼育は、飼い主の幸福感にマイナスの影響がある」という結果が出ました。「自分の大切なペットが社会に受け入れられていない」と感じることが原因でした。2012年には、新築マンションの管理規約は、基本的にペット可となります。
2015年の麻布大学・長澤先生、菊水先生のオキシトシン研究では、「人間の赤ちゃんは愛着行動に視線を使い、見つめ合うと幸せホルモンのオキシトシンがお母さんと赤ちゃんの双方に作用し、飼い主とワンちゃんの間も同様で、生理学的にはワンちゃんは飼い主と子どもと同じ絆を持っている」ことがわかりました。
2016年に当法人の冨永代表理事らが発表した論文では、「ペットを飼育する高齢者は、生活に不満を持つ人が少ない」という結果が出ており、受け入れ環境や研究が進んだことが飼い主さんを幸せにしてきた側面もあると思います。
そしてこの世代が、いよいよ高齢者施設に入居する時代がやってきています。これまでは、番犬として外飼いだった時代の方が高齢者施設の利用者の中心でしたが、ここで、ペットに対する高齢者の意識の大きな転換点を迎えることになると思います。

事業者の皆様には、涙マークは「お客様のニーズ」、そして、ハートマークは、「ビジネスチャンス」と言い換えた方がわかりやすいかも知れません。抄録にも記載致しましたように、ひとつの大きな課題として、「高齢者とペットの居場所」が浮かび上がってきているのです。

「抄録」と「開催報告書」のデータをダウンロードしていただくことができます。
※表紙の画像をクリックするとPDFのデータが表示されます。

抄録
開催報告書

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