平成24年度「いのちの教育」報告会

平成24年度 「いのちの教育」報告会

「いのちの教育」について考える

奈良県が取り組む
動物のいのちを通した子どもへの「いのちの教育」

実施概要
主催: 奈良県うだ・アニマルパーク振興室/公益社団法人 日本動物福祉協会/公益社団法人 Knots(ノッツ)

*三者は「いのちの教育展開事業」に関する連携協定を締結しています。

   
後援: 環境省/文部科学省/奈良県教育委員会/宇陀市教育委員会/
公益社団法人 日本獣医師会/公益社団法人 日本動物病院福祉協会/
社団法人 奈良県獣医師会
     
HCJ事業
支援企業:
マース ジャパン リミテッド
*HCJ(ヒューメインセンタージャパン)事業は、公益社団法人 日本動物福祉協会、公益社団法人 Knots(ノッツ)の共同事業です。
     
開催日時: ■10月11日(木):プログラム Ⅰ/学習シート/スタンプラリー
■10月12日(金):プログラム Ⅱ/学習シート/スタンプラリー
■10月17日(水):プログラム Ⅱ/プログラムⅠⅢ 模擬授業
■11月15日(木):プログラム Ⅲ/プログラムⅠⅡ 模擬授業
     
開催場所: うだ・アニマルパーク動物学習館
   
   

日本全国から参加者が集まりました日本全国から
参加者が集まりました
 平成24年4月に、奈良県うだ・アニマルパーク振興室の組織編成が改正され、地域振興を目的とした中に『動物愛護係』という部署が設立されました。この部署はその名が示す通り、動物愛護教育からさらに「いのちへの共感」というヒューメイン・エデュケーションへと大きく枠組みを広げた「いのちの教育」を専門に行う部署であり、日本でもおそらく奈良県だけが行っている画期的な取り組みのひとつです。そして、これらの取り組みをより多くの専門家や他府県の教育・行政関係者との連携を図るため、奈良県と公益社団法人日本動物福祉協会、公益社団法人Knotsが三者協定を締結して活動を展開しています。

すでにかなり多くの小学校などで実施されてきた「いのちの教育プログラム」ですが、実施開始から約半年目のこの時期に、モデル校としてこのプログラムを継続的に受けて下さっている小学校の授業風景を日本全国から集まって下さった教育・行政関係の参加者に実際に見て頂き、意見交換をする「いのちの教育」報告会を開催いたしました。

2012年10月11日(木)

秋晴れの中、たくさんの子供たちが勉強に来てくれました秋晴れの中、
たくさんの子供たちが
勉強に来てくれました
 うだ・アニマルパークは、広大な敷地の中にウシやブタ、ヤギ、ヒツジ、ポニーなどの動物が暮らしている公園と動物愛護センターが同じ公園内にあるため、多くの小学校が学習の一環として遠足で訪れています。この日は、初秋の爽やかな気候の時期でもあるため、3校の小学校が来園して動物のことを学習します。

 

報告会参加者の大人も、思わず一緒に参加報告会参加者の大人も、
思わず一緒に参加
人間と動物はつながっています人間と動物は
つながっています
 まず最初に、A小学校2年生の子供たちがプログラムⅠ「私たちと動物との関わり」を学習する授業を見学します。このプログラムは、「伴侶動物(ペット)」「産業動物(家畜)」「野生動物」の3つのエリアに棲んでいる動物と、人間はどのように関わっているのかを学習するプログラムです。

 

さて、ここはどんな場所でしょうか?さて、ここは
どんな場所でしょうか?
 

本当にこの場所でいいのかな…?本当にこの場所で
いいのかな…?
 
 最初に、このプログラムの大きな特徴である張り子の動物たちを、それぞれの子供たちが考えて、その動物が暮らしていると思うエリアに連れて行くところから始まります。多くの子供たちは、犬や猫を住宅街のあるエリアに連れて行き、ウシやブタを牧場のエリア、クマやイノシシなどを森のエリアに連れて行きます。しかし、実施するクラスによっては、インコが野生動物のエリアに配置されていたりカラスが住宅街にいたりします。子供たちに、なぜそのエリアに連れて来たのかを聞いてみると、「インコはペットになる前は、野生動物だったから」「カラスはペットじゃないけど、住宅街でエサを食べているから」など、彼らなりの理由があってそれぞれのエリアに連れて来ています。なぜインコをこのエリアに連れて行ったのかな?なぜインコをこのエリアに連れて行ったのかな?このプログラムは、決まった答えの正解を見つけることを目的とした内容ではなく、子供たちが自ら考えて、個々の動物たちがその場所でどういった暮らしをしているかを考えることが大切なのです。

なぜインコをこのエリアに連れて行ったのかな?張り子の動物やパネル等を使って勉強をします しかし、「ペット」は人間が責任を持って世話をしなければ生きていくことが出来ません。「家畜」も、人間が彼らの肉や卵、牛乳、毛などを利用するときまで、きちんと世話をしなければなりません。野生動物は自分の力でエサを見つけて生きていますが、彼らが棲む自然環境は人間が破壊したり守ったりして影響を与えています。こうして、人間と動物は一緒に暮らしているペットだけでなく、家畜も野生動物もいろいろな関わり方で「つながっている」ということを学んでいきます。

 

学習シートを使って、動物の気持ちを考えてみます
学習シートを使っ
て、動物の気持ち
を考えてみます
 同日、午後からは、B小学校1年生の子供たちが、「もし、あなたが○○○だったら…」という学習シートを実施する授業を見学しました。

 この学習シートは、3種類のペットと飼い主のお話を元に、もし自分がその動物だったら、そのときにどんな気持ちになるのかを想像する内容になっています。人間と動物はつながっていますいろんな気持ちが
発表されました
ずっと家でお留守番をしていた犬のレックスは、飼い主のタロー君が家に帰って来たのでとっても喜びましたが、またすぐに遊びに出かけてしまいました。さて、このときにレックスはどんな気持ちになるでしょう?子供たちからは「悲しい気持ち」「寂しい」「散歩に連れて行って欲しい」など、レックスの立場になった意見が発表されます。
 ここでも、子供たち自らが相手の立場になって、気持ちや何を望んでいるのかを想像することが目的となっています。

 これらの「いのちの教育プログラム」の授業の後に、スタンプラリーをしながらパーク内の動物を見学します。授業で勉強したことを踏まえて、子供たちは生きた動物たちがどのような気持ちなのかを想像しながら接することを学びます。
皆の前で、気持ちを発表します公園の中のスタンプを
探しに行きます
皆の前で、気持ちを発表します動物たちの気付いたことを書いています皆の前で、気持ちを発表しますウシの乳搾りも体験