HCJ(ヒューメインセンタージャパン)事業
阪神・淡路大震災。その時、被災地では、被災者の救援のみならず、被災動物の救護活動も、(社)日本動物福祉協会(当時)をはじめとするボランティア・獣医師たちにより行われました。数多くの動物たちの命を救ったこの活動から、私たちは多くのことを学びました。
震災から15年経ち、非常時だけではなく、日常の中に数多く存在する人と動物との関係の中で、私たちが抱える課題は山積みとなっておりました。それは伴侶動物だけの問題には限らず、野生生物、家畜も含めた、あらゆる動物にかかわる問題であり、私たちはこれまでの活動をさらに深め、広めていくことの意義と責任を改めて感じました。
2010年1月、(社)日本動物福祉協会(当時)とNPO法人Knots(当時)は、共同でヒューメインセンタージャパン(HCJ)事業を立ち上げました。
HCJ事業は、人も動物も幸せにすることを目的に、市民の結束と産業界の支援協力、行政が連携。譲渡事業の周辺支援を中心に、人と動物に関わる様々な問題に、研究・教育・コミュニケーション(啓発)の手法で解決策を提案・実施していこうとするものでした。
そして、その事業を当初より支えて下さったのは、マース・ジャパン・リミテッドです。その貢献は、全ての企画に参画され共に創り上げていくというスタイルで、HCJ事業のコンセプトを体現して下さっておりました。
HCJ事業は、2013年12月を以て、終了致します。そのわずか3年の間に、(公社)日本動物福祉協会及び(公社)Knotsとなり、その共同事業として、「シェルターメディシン」の紹介、「ヨーロッパの動物愛護法の運用の現状」を知って頂く試み、「欧米のヒューメインエデュケーション」の紹介、奈良県「いのちの教育」普及支援と、意欲的な取り組みを行って参りました。東日本大震災も乗り越えることとなり、大震災時の動物救護に関し、ICAC KOBE 2012 (公社)日本動物福祉協会主催 ワークショップ3にて、総括して頂く機会を創出致しました。
これは、HCJ事業の3年間の事業の歩みの記録です。その成果を皆様と分ち合うべく、ここに記録として掲載致します。