阪神・淡路大震災から間もなく15年を迎えようとしている2009年12月12日、13日に「りぶ・らぶ・あにまるず神戸アニマルケア国際会議2009及び併設展示会」が開催されました。
本会議は、震災時の経験から私達が学んだ、人をも含めた動物の「命」に対する責任について考えるものです。
オープニングでは、この会議開催の原点ともなりました、阪神・大震災時の動物救援の様子、会議開催に至った経緯を映像で皆さんにご紹介し、その後、震災で失われたすべての命の為に会場の皆様にもご協力を賜り、黙祷を行いました。この際、本会議に参加登録しておられました島根県立大学の平岡都さんへの黙祷も併せてさせて頂き、会場では事件についての情報提供のお願いを致しました。
その後、共催団体の大震災動物救護メモリアル協議会 会長 市田成勝氏より基調講演があり、会議のアドバイザーの皆様よりそれぞれ、この会議の方向性について、お話しして頂きました。
【アドバイザーメッセージ】
- 柴内 裕子氏(公益社団法人 日本動物病院福祉協会 顧問/赤坂動物病院 院長)
- 山崎 恵子氏(ペット研究会「互」主宰)
【アドバイザーの皆様】
- 植村 興氏(四條畷学園大学 教授)
- 柴内 裕子氏(公益社団法人 日本動物病院福祉協会 顧問/赤坂動物病院 院長)
- 玉井 公宏氏(社団法人 和歌山県獣医師会 会長)
- 山口 千津子氏(社団法人 日本動物福祉協会・獣医師調査員)
- 山崎 恵子氏(ペット研究会「互」主宰)
12日(土)午後より13日(日)に渡って、各ワークショップがスタート致しました。
それぞれのワークショップでは、その分野の第一人者の先生方による大変興味深いご講演、パネルディスカッション等が行われ、質疑応答も活発に交わされました。
ワークショップ I 「緊急災害時の危機管理」 日時及び会場:12月12日(土) 13:00~16:00 メインホール スピーカー 1. 「ハリケーン・カトリーナ被災地における動物救援活動」 2. 「阪神・淡路大震災時の動物救護活動を振り返る」 3. 「日本における過去20年余りに起こった緊急災害時の動物救援活動の変遷」 4. 「人と動物の共通感染症対策について」 5. 「災害時における人と動物の共通感染症等の問題」 |
ワークショップ II 「動物園におけるエンリッチメントの実際」
日時及び会場:12月12日(土) 13:00~16:00 501会議室
スピーカー 1. 「環境エンリッチメント:なぜ動物園の動物にとって大切か」 2. 「上野動物園における環境エンリッチメントの先駆的試み」 3. .「アフリカゾウのエンリッチメントの実際」 |
ワークショップ III 「産業動物の福祉と経営」
日時及び会場:12月12日(土) 13:00~16:00 502会議室
1. 「産業動物の飼育への配慮の必要性」 2. アニマルウェルフェア畜産の飼育システムと科学的評価 (2) エンリッチド・養豚「ブタの特性に配慮した快適な養豚」 (3) エンリッチド・肥育牛「ウシの肉体的・精神的健康に配慮した肥育」 3. アニマルウェルフェア畜産の市場性 4. 総合討論:30分 |
ワークショップ IV 「シェルター動物のケア・より良い譲渡に向けて」
日時及び会場:12月13日(日) 9:00~12:00 メインホール
スピーカー 1. 「英国におけるシェルターワーク」 2. 「より良い譲渡のためのシェルター動物ケア」 3. 「兵庫県の譲渡事業と飼い主の会の活動」 4. 「神戸市と社団法人 日本動物福祉協会 CCクロの官民協働」 |
ワークショップ V 「アニマルケア・動物病院及び看護職の果たす役割」
日時及び会場:12月13日(日) 9:00~12:00 501会議室
第1部「動物病院における動物看護職の重要性」 第2部「わが国の動物看護職の養成」 第3部「あるべき動物看護職を模索する ~動物看護職の現状と将来~」 |
ワークショップ VI 「高齢犬のケア」
日時及び会場:12月13日(日) 9:00~12:00 502会議室
スピーカー 1. 「高齢犬の痴呆について」 2. 「高齢犬の関節疾患について」 3. 「高齢期の眼科疾患:白内障について」 4. 「高齢犬ケアにおける飼い主さんの対応策」 |
ワークショップ VII 「ペット動物の栄養学~腸の健康が体全体に及ぼす影響」
日時及び会場: 12月13日(日) 13:00~16:00 メインホール
スピーカー 1. 「子犬のストレスに対する自然抗体の有効性について」 2. 「胃腸器疾患における画像検査の意味:専門医からのメッセージ」 3. 「伴侶動物の肥満と健康障害」 4. 「糖尿病に“ならないために”そして“なったら”。」 |
ワークショップ VIII 「チャイルドケアとアニマルケア」
日時及び会場12月13日(日) 13:00~16:00 501会議室 スピーカー ー第1部ー ー第2部ー |
ワークショップ IX 「野生動物の保護管理~生息地保護と有効活用」
日時及び会場:12月13日(日) 13:00~16:00 502会議室 スピーカー 1.「エゾシカの保護管理と有効利用」 2. 「野生動物の消費的活用と非消費的活用~エゾシカでの事例を踏まえて~」 3. 「猛禽類の生息地保全の試みと今後」 4. 「傷病野生動物鳥獣救護カルテやミネラル分析からみた野生動物保護管理に」 5. 「兵庫県におけるニホンジカの保護管理の現状と未来」 |
各ワークショップの内容、スピーカーの皆様の発表要旨はこちら → ワークショップの詳細
親睦会 日時:2009年12月12日(土) 18:00〜20:00 |
併設展示会
展示会場では、ペットから産業動物、野生動物に至るまで様々なフィールドで活動しておられる企業、団体の皆さんによる展示が行われました。ご来場された皆さんは、それぞれのブースに立ち寄って、熱心にご覧になったり、ご説明をお聞きになったりしておられました。 出展団体と出展内容についてはこちら → 会場見取図(PDF)
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会場中央のステージでは、終日、様々なプログラムが展開されました。人と愛犬が一緒に楽しむことの出来るドッグスポーツのデモンストレーション、ワーキングドッグによるデモンストレーション、家庭犬しつけデモンストレーション、ワンちゃんの体型や動き、また、アレルギー等の皮膚疾患にも優しい機能服のファッションショー、飼い主さんが愛犬とご参加頂けるゲーム等が行われました。
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また、飲食コーナーでは、有効活用の野生肉、飼育方法にこだわったお肉のお料理や地元神戸の企業によるカフェコーナー等、美味しいお食事もご用意して頂きました。
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会場は愛犬連れでの入場を可と致しましたが、愛犬にはマナーパンツの着用をお願いしました。マンションの共有部分、カフェ等公共の場で一番問題となるのは、粗相の問題です。マナーパンツを着用することで、飼い主さんも粗相の心配をしないで、楽しんで頂くことが出来ますし、周りの方も安心です。
今回、第一衛材(株)様のご協力により、マナーパンツを持参されていないワンちゃんには、会場入り口でオムツをプレゼントし、ご着用の上、入場して頂きました。会場内には万が一粗相をした時のためのお掃除コーナーを設置し、飼い主さんにご協力をお願い致しました。
(用品提供:グッドウィル株式会社/サラヤ株式会社) |
二日間に渡る、国際会議と併設展示会も終了に近づき、国際会議の会場では、閉会式が行われました。
本会議は沢山の皆様に支えられて開催することが出来ました。閉会式では、本会議を開催するにあたり、ご尽力を賜りました皆様をご紹介させて頂き、壇上にお上がり頂きました。
ご協賛企業、サポート企業、法人サポーター、個人サポーターの皆様、助成団体の皆様、マナー・衛生用品等ご提供下さいました皆様、ご支援本当に有り難うございました。また、会議開催にあたりご協力を賜りました沢山のご協力団体、ご後援団体、スピーカーの皆様に心より御礼申し上げます。
会議を支えて下さった皆様
最後にご共催団体、会議立ち上げ当初より私共を支えて下さいましたアドバイザーの皆様をご紹介させて頂いた後、常に地元神戸の企業市民として私共の活動を支えて下さっております、ネスレ日本株式会社ネスレピュリナペットケアカンパニープレジデント・村林様よりメッセージを頂きました。
本会議の趣旨にご賛同頂き、ご来場下さった皆様に御礼を述べられた後、「N(ニュートリション)、H(ヘルス)、W(ウェルネス)、ペット達の心身の快適な状態を目指して、製品の開発を行い、ペットに対して社会貢献をしていきたいという私どもの企業理念が本会議の理念とまさに合致しているのではないかと思います。」とお話しされ、最後に会議の為にご尽力、ご協力を賜りました団体、先生方、ご来場者、全ての皆様に感謝の意を表され、閉会の辞とされました。
今回は、立ち上げの会議ということもあり、開催にあたりましては、本当に沢山の皆様に温かいご支援、ご協力を賜りました。心より御礼を申し上げます。
分野を超えて沢山の専門家の方々が集結をされました本会議及び展示会では、多くの結び目(Knots)が生まれました。
ご参加された方々からも、次回も是非に、というお言葉を頂いております。
次回の開催日も決定致しました。
2012年2月18日(土)、19日(日)です。
沢山の皆様に会議をご紹介いただきました!!
ご協力誠にありがとうございました。
2年後に再び皆様にお会いできるのを楽しみに致しております!