神戸市「こうべ動物共生センター」
令和3年3月の「こうべ動物共生センター管理運営業務」公募型プロポーザルの結果、同センターが設置される「しあわせの村」のSDGs視点に着目し、阪神・淡路大震災から神戸が学んだ「Care」の心を神戸市民に繋ぎ、国内外に発信していく運営という提案が評価され、当法人が受託することになりました。
「こうべ動物共生センター」が目指す「ずっと一緒に幸せに暮らしていける」SDGs視点を持ったあたたかな神戸市の運営概念は以下のとおりです。(2022年6月現在)
人も動物もずっと一緒に幸せに暮らせるあたたかな神戸市
神戸市は、平成29年4月に日本で初めて、人と猫が共生する社会の実現を目指す「神戸市人と猫との共生に関する条例」を施行しました。これは、阪神・淡路大震災の際、神戸市で行われた歴史的な動物救援事業からの長い取り組みのひとつの成果でもありました。また、当センターがある「しあわせの村」は30年以上前からノーマライゼーションに取り組み、すべての人が健康で文化的な活動に参加できるように整備されたSDGs視点を持ったソーシャルインクルージョン(社会的包摂)を目指す複合施設です。
こうべ動物共生センターは、「Kobe Center for Human-Animal Interaction」という英語名が示すとおり「人と動物の相互」の関係を大切にし、その影響を科学的に解明し、市民にフィードバックしていくような「共生」を柱とした事業を行います。
「共生」という言葉には、「人と動物、お互いの関係を大切にし、一緒に暮らしていこう」という思いが込められています。当センターでは、その影響を科学的に解明し、人と動物の幸せな暮らしを支える関係者を繋ぎ、市民ひとりひとりに寄り添う課題解決を目指します。
愛護から共生へ…人と動物の幸せな共生を通じて、「人も動物もずっと一緒に幸せに暮らせるあたたかな神戸市」を実現していきます。(引用:こうべ動物共生センターウェブサイト)
「動物の愛護及び管理に関する施策を総合的に推進するための基本的な指針」より、主として以下の2点に沿って運営に取り組んでいます。
- 「科学的・客観的な知見等の収集と適切な情報共有を通じたEBPM(Evidence-based Policymaking)の推進」
- 「関係者間の協働関係の構築と基盤整備・人材育成」
■セラピー研究フィールド(「試み・開発の場」「人材育成の場」)
科学的影響を明らかにし、広く市民の生活の質の向上に貢献し、国内外へ情報発信できるよう、国内外のアニマルセラピーに係る専門家による研究フィールドを構築しています。
【アドバイザー】
・中山 裕之先生(東京大学名誉教授/動物医療センターPeco 獣医療研究所長)
・土居 裕和先生(長岡技術科学大学 技学研究院 情報・経営システム系 准教授)
・柴内 裕子先生(赤坂動物病院総院長/公益社団法人日本動物病院協会(JAHA)相談役)
・島村 俊介先生(大阪公立大学 生命環境科学域 小動物臨床医学 准教授)
・木下 美也子先生(グリーン・チムニーズ&ファーム サム&マイラ・ロス研究所教育プログラム部長)
・アンドレア・ビーツ先生(インクルーシブ教育教授 IU国際応用科学大学・ドイツ)
■適正飼養アドバイザー会議
適正飼養アドバイザー会議を設け、以下の内容について協議を行っていただいています。
① 共生センターのしつけ方教室・しつけ相談のプログラム構成
② 上記プログラム実施に向けてのアドバイス(事業者向け研修の実施)
③ 各区での教室・相談に対応できる体制づくり
④「こうべ動物共生プラットフォーム」の研修体制の整備
【アドバイザー】
・村田 香織先生(獣医師/公益社団法人日本動物病院協会(インストラクター養成講座委員会アドバイザー))
・近藤 悦子先生(獣医師/JAHA認定家庭犬しつけインストラクター)
・中塚 圭子先生(人と犬との共生教室「ドルチェカーネ・中塚」主催/JAHA認定家庭犬しつけインストラクター/JKC公認訓練士)
■専用ウェブサイトの運営(「“つなぐ”場」「市民交流の場」)
資料・報告を専用ウェブサイト上で提供し、来所できない市民への利便を図っています。しつけ教室や飼養相談及びその対策等については事例として紹介して市民に情報を提供し、センターの成果を活用しつつ、市民の様々な課題に対し、解決・相談の場が整備されていることをお知らせしています。【情報発信】
■こうべ動物共生プラットフォーム(「試み・開発の場」「人材育成の場」)
「ずっと一緒に幸せに暮らせるあたたかな神戸」を実現する、神戸市の「幸せな動物との共生」を支えるプラットフォームを構築します。
■こうべ動物共生プラットフォーム情報提供コーナー(「情報登録・ビジネス活用の場」)
プラットフォームに係る情報を市民に提供し、交流の場を構築し、事業者にビジネス活性の機会を提供します(今後の展望)。【情報発信】
■出没・こうべ動物共生センター(出張イベント)
防災イベントとコラボし、各区で年1回しつけ教室、相談、身体障害者補助犬紹介をイベント的に実施します。センターの業務を市民に知っていただく機会を設け、区毎の課題情報も収集。市民が、自分の近くにある共生支援情報を手に入れることができる仕組みを構築します(今後の展望)。【センターを市民に広報(「“つなぐ”場」「市民交流の場」)】
■「犬猫の譲渡(いのちをつなぐ)」
こうべ動物共生センターでは神⼾市が引き取った⼜は保護したわんちゃん、ねこちゃんの新しい飼い主を募集しています。【公益社団法人神戸市獣医師会様が神戸市と協働で事業運営を行っています】
■「動物とのふれあい(いのちにふれる)」
他者の気持ちに寄り添い、「いのち」に共感することができる子どもを育てることを目的として、以下の教室・プログラムを実施しています。
【一緒に学ぼう! For Kids】
- 獣医師体験プログラム
- 犬とともだちになろう
- いきものといっしょ
- いのちの教育プログラム
【参加してみよう!】
- お散歩診断
- 介助犬と歩こう!
- 楽しくしつけを学ぼう~ドッグスポーツにチャレンジ!
ずっと一緒に幸せに暮らすために、適切な飼育方法などを学びます。また、お困りごとに対応できるように、専門家による窓口を設置しています。
【一緒に学ぼう!】
- 和犬教室
- 老犬との暮らし方教室
【お困りごと】
- 獣医師等による電話相談
- 来所相談(予約制)
- パピーのお困りごと相談会