新型コロナウイルスの感染拡大に伴う非常事態宣言の発令により、オープン時期の様子を見ていた「こうべ動物共生センター」ですが、2021年10月9日(土)に無事にオープンを迎えることができました。
緊急事態宣言が解除されたとはいえ、予断を許さない状況であることには変わりありませんので、オープニングのセレモーニーなどは開催されませんでしたが、久元喜造市長が視察にお越しになり、譲渡棟、事務所、ふれあい室を時間をかけて見学をされ、それぞれの事業を担当している責任者から丁寧に説明を聞いておられる姿が印象的でした。
久元市長は、2021年7月に神戸新聞総合出版センターより「神戸未来景 200の写真が語るあしたの神戸」という著書を出版され、何気ない日常の風景から見える未来の神戸についての思いをお示しになられました。著書の「はじめに」のところでは、市長がときどき反芻をしながら思い出すとおっしゃる、阪神・淡路大震災直後に神戸新聞に掲載された陳 舜臣氏の「神戸よ」の一節を紹介し、「神戸とはどんな街なのか」に思いを巡らせておられます。
『神戸市民の皆様、神戸は亡びない。新しい神戸は、一部の人が夢見た神戸では ないかもしれない。しかし、もっとかがやかしいまちであるはずだ。人間らしい、あたたかみのあるまち。自然が溢れ、ゆっくり流れおりる美わしの神戸よ。そんな神戸を、私たちは胸に抱きしめる。』
「人間らしい、あたたかみのあるまち」とは、期せずして「こうべ動物共生センター」のキャッチコピーでもある「人も動物もずっと一緒に幸せに暮らせるあたたかな神戸市」と同じ「あたたかみ」というキーワードが使われており、「こうべ動物共生センター」は、まさに久元市長が目指される「人間らしい、あたたかみのあるまち」のひとつの形となるのかもしれません。
市長の思いと共に、事業運営の受託団体として市民の皆さまに愛され、「人も動物もずっと一緒に幸せに暮らせるあたたかな神戸市」を守るために尽力をさせていただければと思っております。引き続き、皆さまのご支援とご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。