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2015.06.01

第4回 神戸 全ての生き物のケアを考える国際会議 2015 —ICAC KOBE 2015 オーラルセッション 4

オーラルセッション《発表要旨》

 

佐藤衆介佐藤 衆介氏(帝京科学大学 生命環境学部 アニマルサイエンス学科/一般社団法人 原発事故被災動物と環境研究会)

「ふるさとを守り未来につなぐ」警戒区域に残された牛の活用を通して畜産の復興につなげる研究提案

 

 

2011年3月の東日本大震災および東京電力福島第一原子力発電所の事故により、20キロ圏内は警戒区域として設定され、そこで飼育されていた家畜は全て殺処分することが原子力災害対策本部から指示された。しかし、2015年3月時点で約500頭の牛が農家により保護されている。
昔から福島県浜松通りの畜産は水田・畑作・果樹等との複合経営が多く、家畜は少頭数飼育ゆえに、農家と家畜の絆は極めて強く、飼育者と心理的関係の強い動物を救うこと畜主(被災農家)を救うことであることも忘れてはならない。
震災後も牛を保護している農家の畜産復興は、風評被害も伴い容易ではないが、震災後も農家により保護されている牛の活用無くして、この地域の復興はない。畜産以外の活用を模索し、さらに除染後の地に牛を放牧することによる農地保全など、今を生きる動物とともに色の安全など未来につなぐ復興を推進すべく新たな復興方向を検討.提案したい。