奈良県「いのちの教育展開事業」連携協定事業 – アジア型ヒューメインエデュケーションの構築
奈良県が取り組まれる、「いのちの教育展開事業」。日本最初の国際都市であり、聖徳太子の時代から人造りに高い見識で取り組み、教育に真摯な姿勢を持ち続ける奈良県は、現在でも教育の分野で高い評価を受けています。欧米では、ヒューメインエデュケーションと呼ばれる、共感力やおもいやりを育む教育がありますが、奈良県では、日本人が長い歴史の中で培って来た感性との相違も鑑み、新たなアジア型ヒューメインエデュケーションとして、「いのちの教育」プログラムへの取り組みを進めておられます。Knotsは、2012年6月より奈良県と連携協定を締結し、共に「いのちの教育」の普及を推進しています。
また、理事長は奈良県「いのちの教育」研究協議会 委員としての職責を頂き、「いのちの教育」プログラムの研究及び情報収集・発信にも取り組んでいます。
奈良県「いのちの教育展開事業」概要
【背景】
近年、子どもを取り巻く社会や自然の環境が大きく変化してきています。その結果、動植物をはじめとする自然に、直接触れたり関わったりする経験がきわめて少なくなってきていることや、生命の尊さを実感することができにくいという状況が生まれてきており、特に小学校の教科等においては、生命に関する学習活動を充実することが求められています。この教育課題を踏まえ、「自分を含めたあらゆるいのちを尊重し、愛し、共感する」教育へのアプローチとして、最も子どもが心を開きやすい「動物・自然」をモチーフとした方法は、まさしく子どもとあらゆるいのちとをつなぐ架け橋になると考えます。
【うだ・アニマルパークのいのちの教育】
私たち人間は、地球上に暮らす多くの生き物との関わりの中で生きています。うだ・アニマルパークで実施している「いのちの教育」プログラムでは、私たちと動物との関わりに気づき、動物にも感情や要求(ニーズ)があるということ、動物の「いのち」が私たち人間と同じであることを感じ、それぞれの動物の「いのち」がよりよく生きるために私たちがどのような責任を負い、果たすべきなのかを考えます。
本プログラムを通じて、私たち人間があらゆる「いのち」に共感し、「いのち」を大切にしようとする心を育む教育を目指します。
- ➀ねらい
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- 動物への思いやりを深め、「いのち」の大切さを実感させる。
- 他者との関わりを深めながら、情操を豊かにする。
- 野生動物を含む自然環境の保護についての意識を高める。
- ➁内 容
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- 対象者の年齢や習熟度に応じ、「いのちの教育プログラム」を軸とする学習プログラムを提供する。
- いのちの教育に関わる研修会・講演会の実施や、取組の成果・研究発表などの情報を発信する。
- ➂効 果
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- 他者へ共感する感性と自他の生命を尊重する態度の育成
- 思いやりや協調性、道徳的心情などの豊かな人間性の基盤の構築
- 社会的規範意識の醸成及び向上