2006年のりぶ・らぶ・あにまるず国際シンポジウムには、Kauai Humane Society の Dr. Becky にお越し頂きました。Dr. Becky は、カウアイ島で素敵なシェルター運営を なさっており、その豊富なご経験に基づいて貴重なお話を お伺いすることが出来ました。 さて、Dr. Beckyの活躍されているカウアイ島とはどんなところなのでしょう?第6回りぶ・らぶ・あにまるず国際シンポジウム2006 『日本におけるシェルター・マネジメントの今後~行政との協働を考える~ 』 当日の様子はこちら |
カウアイ島の概要については、Kauai Humane Society のリポートをご覧下さい。
→ Kauai Humane Society 訪問レポート
■Kauai Humane Society の近況
2005年10月、私はまたまたカウアイ島への帰郷?を果たし、
Dr. Beckyに再会しました。
今回は、神戸にお招きするお話をし、快く受け入れて頂きました。こちらでは、特にボランティアさんの活躍が大きくなっており、その総計は、年に1万時間に及ぶということでした。実際にボランティアをする人が最初に受けるオリエンテーションにも参加したのですが、5歳のお子さんから大人の男性まで様々な年代の方が参加されていました。学校の授業の一環として参加するようにもなっているようでした。また、そのオリエンテーションを担当されるのもボランティアの方。仲良くなった素敵な女性は、ネコ派。現在住んでいるお部屋がペット不可なので、応募したと話してくれました。入口に掛かる沢山のネームカードは、ボランティアさんのもの。本当に何時伺っても、自然に笑顔がこぼれる運営を実現されていると感じます。
■カウアイ島で見掛ける動物たち
カウアイ島では、ビーチパークに行くと犬に、リゾートのお庭ではネコに、主に会えます。このどちらでも会えるのが、野生のチャボ。よくひよこ達を引き連れて歩いています。ビーチパークの犬達は、ノーリードでウロウロしていることが多いです。そしてまるでその人に飼われているように、知らない人の傍に寝そべって居たりします。やがて、飼い主と思しき人がビーチにやって来ると、嬉しそうにその人について海に入ったりしています。もちろん、ノーリードは法律違反です。かつては、カラーもなかったのですが、最近、犬達はカラーとIDタグを付けています。こういうことを目にすると、Kauai Humane Society の活動が浸透してきていることを肌で感じるのです。
今回出会った猫達は、リゾートのお庭にいて、ラナイと呼ばれるハワイのテラスに毎朝やって来ました。各リゾートは、全ての動物に対する餌付けを禁止しています。しかし、ついついやってしまうお客様がいらっしゃるのは、何処の国も同じことのようです。猫の問題は、何処も同じ問題を抱えています。しかし、猫においても、Kauai Humane SocietyのカラーとIDタグを付けた猫が、店先に飼われていたりします。こうして、暮らしの中に自然と意識されるようになっていくのが、意識を変える第一歩なのだと思います。
カウアイ島には、実はとてもお洒落な面もあります。美しい自然と豊かな時間に惹かれて移り住む方も多く、アーティスティックなお店も点在しています。その中でちょっと隠れたセレクトショップが、キラウエアというところにある、アートギャラリーのBanana Patch Studio (バナナ・バッチ・スタジオ)とKONG LONG(コンロン)。
■カウアイ島のセレクトショップBanana Patch Studio (バナナ・バッチ・スタジオ)で、BARKAROO BAKERY(バーカロー・ベーカリーの犬用クッキーに再会。カウアイ唯一の手作り犬用クッキーですが、前回のレポートで紹介したBENTO (弁当)クッキーは、ホントに秀逸でした。今回は、丁度ハロウィンの前でしたので、ハロウィンバージョンに変身していました。何となくパッケージもスタイリッシュになってきたような・・。
KONG LONG(コンロン)は、アジアンテイストのものも多く、かなり趣味的なお店です。美しい犬の本が充実していて、マニアな私達には、離れがたい!!
ここには、オーナーのPatricia(パトリシア)さんのわんこ、2匹のジャックラッセルテリアMochi(モチ)とOlive(オリーブ)がいます。オリーブはまだ子犬です。お店では、2匹とも自由にしていますが、商品を傷めることもなく、りっぱに看板犬を務めています。
カウアイ島は、別名ガーデン・アイランド、庭園の島と呼ばれています。その名前を冠するガーデン・アイランド紙。カウアイ島のメディアコミュニケーションの中心です。
この新聞紙上で開催されていたのが、Kauai Pet Idol (カウアイ・ペット・アイドル)。NIE(Newspaper In Education − 子ども達の教育の教材として新聞を教室に届ける)というプログラムの一環で、何とペットの人気投票が寄付集めに一役かっているのです。
新聞社には、立候補した182匹の写真が載ったパンフレット(日本でいうタブロイド版のようなもの)が用意されており、1票に付き25セントの寄付をして投票をします。ひとり最大50票まで。しかも投票は1回ではなく複数回行なわれる模様。犬や猫、うさぎ、鳥というペット達が、ウェディングドレスとタキシードといった豪華衣装から、アロハシャツ姿、果てはサーフィンにもトライして、アイドル度を競っています。ペットの写真コンテストは数あれど、「まだまだ日本は活用度が足りないな」と思ってしまいます。図書館の広告も載っていて、ペットの好きな方へのお勧め本の紹介もありました。もちろん、Kauai Humane Societyも応援されていました。このような努力の結果、昨年度は約10万部が子ども達の教室に届けられたそうです。
ガーデン・アイランド紙日曜版では、Dr. Beckyもこの時期のカエルの中毒に関して注意を促していました。あちらこちらで、自然に目にするKauai Humane Societyの活動。こういった活動が地域に溶け込んでいると感じるところも、カウアイ島の暖かな魅力です。
10月は、Hawaiiのレインボーシーズン。カウアイ島でも至るところで虹を見ることが出来ます。この写真は、カウアイ島にある太平洋のグランドキャニオン・ワイメア渓谷に掛かる虹です。世界でも有数の降水量を誇るワイアレアレ山を中心とする美しい山々、島の周囲を取り囲む白砂のビーチと複雑な青のグラデーションを魅せる海、豊かな川と渓谷の数々、特別な島の空気と暖かな人々。この奇跡のような島に出会えたことを私はとても幸せに感じています。そしてこの島で、動物達の為に力を尽くすDr. Beckyの活動を心から羨ましく、尊敬し、応援しています。
9月10日(日)、皆さんにも、Dr. Beckyにお会い頂き、その活動の一端に触れて頂ければ、こんなに素敵なことはないと思っています。皆さんのご来場を心よりお待ち致しております。 Mahalo & Aloha !!
第6回りぶ・らぶ・あにまるず国際シンポジウム2006 『日本におけるシェルター・マネジメントの今後 ~行政との協働を考える~』 |