お知らせ

NEWS

ピックアップ 2023.02.17

【報告】あいおいニッセイ同和神戸支店プロ会様 新春セミナー

日時:2023年1月12日(木)15:40~17:10
会場:あいおいニッセイ同和損保神戸ビル4階43号会議室+姫路ビル会議室(TV)+リモート(Teams)
内容:
①現場の立場から見たペットへの補償の必要性について
講師/みや動物病院 院長 宮 豊 先生
②家族の一員であるペットとの共生について
~飼い主様にとってかけがえのないペットの存在~
講師/公益社団法人Knots 事務局長 北村 美代子

 

令和5年1月12日(木)、あいおいニッセイ同和神戸支店プロ会様主催の新春セミナーが開催されました。今回のセミナーは、ペット保険を販売される代理店の方々が対象で、前半は獣医師の宮 豊先生のご講義で、後半は人と動物の共生をテーマに当法人事務局長・北村美代子をお招きいただきました。

あいおいニッセイ同和損害保険株式会社様は、当法人とは、共に「神戸市人と猫との共生推進協議会」の構成団体として連携させていただいており、度々協議会の活動にもご寄附を賜っております。

講演の前半では、人と動物の共生の具体的なイメージをお伝えするため、飼い主様とペット(犬)に一緒にご参加いただいてきた「りぶ・らぶ・あにまるずフェスティバル」「ドッグラン事業」と、2021年度より新たに公益事業として内閣府から認定を受けた「SDGs推進事業―One World, One Life―」をピックアップして紹介させていただきました。

「りぶ・らぶ・あにまるずフェスティバル」は、初心者向けのドッグスポーツ大会として開催して参りました。フリスビーやアジリティ、ドッグダンス等のドッグスポーツは、全国規模で大会が開催されています。大会に参加するために、飼い主様が犬と一緒に車で全国に出かけるエピソードや、人と犬が共に楽しむことができるドッグスポーツの様子を、写真付きでご紹介しました。

「ドッグラン事業」においては、16年間にわたって実施してきた六甲山カンツリーハウスでのドッグラン運営についてお話しをさせていただきました。春と秋の期間限定で毎週土日祝に開催されたドッグランでは、16年間で13,000頭以上の参加犬の登録があり、中には毎週通われる飼い主様もおられ、芝生の上で一日、愛犬と共に過ごされるご家族も大勢おられました。

「SDGs推進事業―One World, One Life―」では、当法人が神戸市より管理運営業務を受託している「こうべ動物共生センター」の事業や「ペットも一緒にSDGs!」でのカーボンニュートラルの取り組みについてもご紹介しました。

 

セミナー当日は1月17日を迎えるタイミングでしたので、6,000人以上の方が亡くなられた阪神・淡路大震災で、被災した動物も数多くいたことにも触れさせていただきました。官民協働による歴史的な動物救援事業が行われ、神戸と三田に設置された動物救護センターで、1,545頭の被災動物の保護・譲渡が行われました。「大地震の被災動物を救うために:兵庫県南部地震動物救援本部活動の記録」(神戸大学図書館震災文庫蔵)に当時の状況がまとめられています。

被災動物救援事業から1年後に、新しい家庭に譲渡された動物たちがどのように暮らしているかという調査が行われ、当法人の設立メンバーもその調査に参加しました。この調査で、成犬・成猫のほとんどが新しい飼い主様に懐いていたことが明らかになり、それまでは子犬や子猫からしか懐かないと思われがちでしたが、この調査を経て、行政の施設でも成犬や成猫も譲渡されるように制度が変わっていきました。
また、震災から3年後に兵庫県に動物愛護センターが設置され、さらに1年後には、「動物の保護及び管理に関する法律」が「動物の愛護及び管理に関する法律」へと改正され、被災動物の救援活動は、「人と動物の共生の礎」となりました。

 

次に、一飼い主としての視点も加えて、神戸市動物管理センターからおよそ生後6ヶ月齢で譲り受けた犬を16歳半で看取るまでの私自身の経験もお話しさせていただきました。非常に怖がりな犬で、自分から人に近づこうとはしませんでしたが、我が家へ連れて帰ると、もともと我が家にいた先住犬を頼って共に行動し、少しずつ家庭での生活にも慣れていきました。

 

神戸市動物管理センターで保護されていた頃
家庭生活に慣れ、遊びに誘う様子

ペットと共に暮らす方は、「ペットは家族の一員」「我が子同様」「かけがえのない存在」と考えておられる方が多く、親子関係そのもののような接し方をする方がたくさんおられます。これは、科学的にも証明されてきています。
哺乳類全般に、子どもの鳴き声(泣き声) や吸乳行動のことをアタッチメント行動と呼ぶそうですが、このアタッチメント行動を受けた母親にはオキシトシンの分泌が促進され、母性行動が上昇し、この母性行動を受容した子どもにも、オキシトシンの分泌が促進され、さらなる接触を求めるという母子関係性があります。乳児は、特徴的に、アタッチメント行動として、視線を使うということも分かっております。このヒトの母子間で成立している視線によるアタッチメント行動とオキシトシンの分泌の促進が、飼い主と飼い犬の間にも存在し、生物学的な絆が形成されると言われています。

さて、共に楽しく生活していても、やがて別れのときがやってきます。我が家の犬は、急に体調を崩したかと思うと徐々に食欲もなくなり、歩けなくなり、自力で立てなくなりました。「このまま逝ってほしくない」「また一緒に散歩したい」、そう願いながら介護を続けましたが、体調を崩し始めてから5日後に亡くなりました。その間、毎日動物病院のお世話になり、血液検査やエコー検査、レントゲン検査、皮下点滴や皮下注射が続きました。実際の診療明細を参考に、我が家が加入していたペット保険のこともお伝えしました。

我が家が加入していたペット保険は、50%補償のものでした。何かあったときのための備えとして犬が若い頃から加入していましたが、継続して加入していて良かったと実感しております。加入当時は、月々の掛け金等で検討して50%補償を選んでいましたが、このたび、あいおいニッセイ同和損害保険株式会社様で販売の始まった「ペット保険ワンにゃんdeきゅん」は、90%補償という内容も設定されていますので、飼い主様負担が1割で済むというのは、人間の健康保険より負担が少なく、心強く思われる方も多いのではと感じております。獣医療費は治療内容によって高額になる場合もあるため、ペットの医療費に備える保険が整備されることは、飼い主様にとって大変有難いことだと思います。ペットの健康を支える一助となるペット保険の補償内容の充実が、より多くの飼い主様とペットの幸せな共生の強力なサポートになることを願っています。

今回のセミナーは、「人と動物のより良い共生」を推進し事業を行っている当法人の職員として、また一飼い主としても、ペット保険の進化が、「ペットとの暮らしをより安心して送ることができ、より豊かなものにしてくれる」と実感でき、ペット保険事業への期待が膨らむ場となりました。講師としてお招きくださったあいおいニッセイ同和神戸支店プロ会様、本当にありがとうございました。貴重な機会を賜り、心より感謝申し上げます。