・佐藤 哲也氏(那須どうぶつ王国園長/公益社団法人日本動物園水族館協会生物多様性委員会副委員長)
「ツシマヤマネコの生息域外保全事業」
ツシマヤマネコは長崎県対馬に生息する野生ネコ科動物で、現在の推定生息数は70頭若しくは100頭と絶滅の危機に瀕している。
環境省は1995年より「ツシマヤマネコ保護増殖事業」として、「生息域内保全」と「生息域外保全」を実施し、自然状態で安定的に存続することを目標とした。
このような状況の中、公益社団法人日本動物園水族館協会(JAZA)は環境省と締結した生物多様性保全の推進に関する基本協定に基づき、ツシマヤマネコ生息域外保全事業を受託し、飼育下での繁殖計画の作成、技術的課題の検討を行い、将来の野生復帰も視野に入れた飼育個体数の増殖を目指すこととした。
今回、国内希少動物の保全に向けたこれらの生息域外保全での取り組みを紹介する。
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