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2015.06.01

第4回 神戸 全ての生き物のケアを考える国際会議 2015 —ICAC KOBE 2015 オーラルセッション 6

オーラルセッション《発表要旨》

 

大森亜起子大森 亜起子1/松村 かの1/巽 憲文1/阪口 耕平1/熊川 佳奈1/谷野 浩之2/金井 洋子3/藤井 敬子4/田沼 亜祐実5
1奈良県うだ・アニマルパーク振興室/2生駒市立生駒小学校/3奈良県吉野保健所/4奈良県郡山保健所/5公益社団法人 Knots教育部「奈良県うだ・アニマルパークの「いのちの教育」-小学生プログラムの評価-」

 

 

うだ・アニマルパークでは、子ども達の豊かな人間性や社会性を養うため、あらゆる「いのち」に共感し、「いのち」を大切にする心を育む「いのちの教育」を実施しています。「いのちの教育」は、体験メニュー、学習メニュー、ワークショップの三つによって構成されています。体験メニューには、羊や山羊へのエサやり体験やバター作り体験、牛の乳搾り体験、ポニーの乗馬体験などがあります。学習メニューには、学習シートを使ったプログラムや動物の張り子を使ったプログラムなどがあります。そして、ワークショップには園内でのスタンプラリーや動物に関することを学ぶカードゲームなどがあります。

今回の発表では、学習メニューの一つに含まれる、動物の張り子を使った小学生プログラムの内容を中心にお話しします。このプログラムは、奈良県内の小学校を対象にモデル校を募集し実施しました。「気づき」・「共感」・「責任」をキーワードとした3回の授業で構成され、学校遠足や出前授業で行います。平成26年度には県内の小学校の約4校に1校がモデル校となり、プログラムを受講したことのある学校は継続して毎年モデル校に手を挙げることなどから、学校からの一定の評価は得られていると考えられます。しかしながら、授業の中では我々の伝えたいメッセージがどの程度子どもたちに届いているのかを検証することが難しかったため、子どもたちの理解度を客観的に測るためのアンケートを実施することにしました。その方法として、プログラムの前後に子どもたちを対象としたアンケートを実施し、結果を比較することで、子どもたちの動物のいのちに対する理解や共感にどのような変化があったかを調べました。その結果、プログラムが子どもたちへ与えた影響を読み取ることができ、我々のメッセージをより効果的に伝えるためにはどのようなアプローチをしていくことが必要なのかを検討することができました。今後も、さらにこのプログラムを改善し、発展させていきたいと考えています。