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2014.02.04

【報告】平成25年度 奈良県「いのちの教育プログラム」研修会

平成25年度 奈良県「いのちの教育プログラム」研修会 報告

 

《実施概要》
主催:奈良県うだ・アニマルパーク振興室/公益社団法人 Knots(協定締結団体)
開催日時:平成26年2月4日(火) 9時30分~11時30分
開催場所:奈良県うだ・アニマルパーク動物学習館/動物愛護センター
参加対象:自治体動物行政担当者/教育関係者

 

奈良県が主体となって取り組んでいる「いのちの教育プログラム」のツールを昨年の7月に8つの自治体に配布し、これまでに実施状況が各自治体から報告されてくるようになりました。こうした広がりを見せているこのプログラムですが、各自治体で実施されている授業を見学したりメディアの報道を見たりして、その他の動物行政に関わる担当者から問合せを頂くようにもなってきました。
今回はこうしたご要望にお応えするために、ここに至るまでの経緯やこれからの方向性を報告・検討し、「いのちの教育プログラム」の模擬授業を体験することで内容を知って頂く研修会を実施いたしました。

当日は、遠方にも関わらず、関東・関西方面の他にも島根県から参加して下さった職員もおられ、また、奈良県下の小学校の教頭先生も見学に来て下さいました。このプログラムに関心を持って下さるのは動物愛護センターの担当職員だけではなく、奈良県下ではこれまで多くの学校で授業を実施しているのでそれらの評判が口コミで伝わり、是非実施して欲しい!という問合せも珍しくはありません。各学校での取り組みはホームページでも紹介されており、それぞれの学校が張り子の動物を作る授業をしたり、学校の先生が指導者役のレクチャーを受けて実施をしたり、様々なかたちでプログラムが定着しつつあります。

まず最初に、奈良県うだ・アニマルパーク振興室の藤井氏から、プロジェクターを使ってうだ・アニマルパークでの取り組みとこれまでの経緯が説明されました。このパークでの愛護教育で特に重用ししているのは、子どもたちが元々知っていた気持ちに大人が手助けをして気付かせてあげるという指導方針です。

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このプログラムの導入に至るまでの経緯や思いなどが伝えられます

 

この日は小学校の来場による授業の見学が無いため、プログラムⅠ〜Ⅲの全ての内容を模擬授業として実施いたしました。参加者の皆さまを生徒役に見立て、実施する場合の注意点を交えながら実施します。
うだ・アニマルパークでは、3名の常勤の職員によってこのプログラムが実施されていますが、その内の2名は教員です。子どもたちが興味を持って授業に集中できるように、教員ならではのテクニックが随所に見られます。プログラムそのもののクオリティーに加え、こうした工夫も奈良県ならではの授業の魅力となっています。
3つのプログラムを全て受講し終わった後に、参加して下さった教頭先生からは「非常に良く出来た構成のプログラム」ということと、「子どもたち自身が答えを見つけ出す内容になっていて素晴らしい」という評価を頂きました。

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元気一杯に参加して下さいました

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プログラムⅠで張り子を運ぶ作業です

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会場で初めて会った職員の皆さん同士で相談して運んでもらっています

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自分たちで考え、参加するという内容のプログラムです

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プログラムⅡでは、拡張心音計とホワイトボートを使用します

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大きな声で読み上げることも大切です

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運んで並べられた張り子の動物

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実際に書き込んで発表もして頂きました

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授業の様子を真剣に記録しておられます

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自分たちで発表した内容を「動物との約束」という形で人間の責任を考えてもらいます

 
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3つのプログラムの内1回はパークに来て頂き、実際の飼育管理や動物の様子も見てもらうようにしています

 
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ツールの配布支援事業でお配りした簡易版ツールの説明

 

学習館から愛護センターに場所を移し、うだ・アニマルパークで使用している愛護教育やイベントツールなどを紹介して頂きました。これまでにも独自のツールを多数企画開発してきた経緯もあり、生体を使わない教育方法でも工夫次第で子どもたちには伝わるんだ!という自信と信念が、現在のプログラムの背景にあることが感じられます。

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廊下に多数展示されているツール類

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「透明犬でお散歩」のカード

 

今後も、こうした研修会を重ねることにより他府県の自治体との連携を強化し、それぞれの現場での実施状況を共有しながら、より内容の深いプログラムになっていくことを願っております。この場でも「ツールを是非手に入れたい!」とのご要望がありましたが、これらのプログラムの配布支援に関しましても、今後、より多くの自治体の皆さまに使用頂けるように、主催者として工夫をしていかなければならないことを実感いたしました。これからも、よろしくお願いいたします!