第2回 公益社団法人Knotsアドバイザリーボードミーティング
■日時:平成24年8月23日(木)14:00~16:00
■場所:ネスレ日本株式会社 神戸本社
■参加者:
【Knotsアドバイザリーボードメンバー】
・ 福地茂雄様:前NHK会長/アサヒグループホールディングス 相談役
・ 柴内裕子様:公益社団法人 日本動物病院福祉協会 顧問/赤坂動物病院 院長
・ 阿部文彦様:ネスレ日本株式会社 ネスレピュリナペットケア カンパニープレジデント
・ 奥野敦史様:株式会社毎日新聞社 コンテンツ事業本部 デジタル・ソリューション・ラボ ディレクター
【ネスレピュリナペットケアの皆様】
・ 前田浩様:ネスレ日本株式会社 ネスレピュリナペットケア お客様相談室 室長
【Knots業務支援者の皆様】
・ ティム・レモン様
・ レモン由美様
・ 小椋聡様:Design Office COZY代表
【共同事業者】
・迫田昭雄様:特定非営利活動法人おーけすとら・ぴっと 就労継続支援(B型)事業所Patch
管理者・サービス提供責任者
・渡邊城士様:有限会社 渡辺会計センター 代表取締役
【Knots理事及び事務局】
・ 冨永佳与子:代表理事/理事長
・ 八木 卓也:代表理事/副理事長
・ 白川 尚範:代表理事/事務局長
・ 米真 真由美:事務局職員
2000年5月に特定非営利活動法人として活動をスタートしたKnots(ノッツ)は、2010年11月に公益社団法人として新たな一歩を踏み出しました。公益社団法人とはその名称が示す通り、これまで以上に公共の社会に対する活動の責任が大きくなるということを意味しています。そのためKnotsでは、公益社団法人格を取得した翌年の2011年から、年に一度、様々な分野の高い見識を持つ方々をアドバイザーとして迎え、団体運営や事業展開に対して的確な示唆をして頂くアドバイザリーボードミーティングを開催することとしました。今回は、昨年と同じく、神戸に本社を置くネスレ日本株式会社様の会議室を使用させて頂き、この1年間の活動報告と今後の展開へのアドバイスを頂きました。
Knotsの活動は、国際会議やシンポジウムの他にも、りぶ・らぶ・あにまるずフェスティバルなどの屋外イベントもあり、イベント終了後にも会場の撤収作業などがあるため、なかなか活動支援者や理事、事務局職員などが落ち着いて集まることができないのが現状です。またこれらの活動も、普段は日本各地に散らばっている関係者がネットでの情報共有を駆使して活動していますので、一同に会することができるこのミーティングは、色々な意味でとても貴重な場となっています。
はじめに、Knots理事長の冨永から昨年1年間の活動報告をさせて頂きました。まず、この6月からKnotsの活動の根幹を強化させるために、冨永に加えて代表理事に八木と白川が就任し、3名体制となったことをご報告させて頂きました。
そして、2012年2月に神戸ポートピアホテルで開催した「第2回神戸アニマルケア国際会議2012—ICAC KOBE」が成功裏に終わり、関係者の皆様から大変高い評価を頂いたことを報告させて頂き、それに伴い2014年の7月19日、20日に第3回目の開催が決定したことをお伝えいたしました。
次に、東日本大震災で被災した飼い主さんを支援する活動「ずっと一緒に居ようよ」のこれまでの経緯と、その後の展開のビジョンをご報告させて頂きました。これらの支援活動は、現在は災害時を想定したものになっていますが、今後この活動は、社会の中で人と動物が離れなくてもよい方法を構築する取り組みへと繋がって行くのではないかと期待しています。また、東日本の被災地で多いに役に立った「ちりめんの風呂敷」を使った避難道具の解説書(日本語・英語)が完成し、その場で配布をさせてご確認頂きました。
NPO法人時代からKnotsが行っている知的障害者自立支援事業のひとつとして、NPO法人おーけすとら・ぴっとPatchの迫田様から人間も食べることが出来るペット用手作りおやつのご説明を頂きました。実際にその場で試食をしてみましたが、納豆味やチーズ味のクッキーなど、人間が食べてもヘルシーな美味しさでご好評を頂きました。こうしたオリジナル商品の販売を強化するためにも、Knotsショップサイトのリニューアルについても、今年度は具体的に改善を加えて行くことになっています。
そして最後に、公益社団法人日本動物福祉協会とKnotsが運営母体であるHCJ(ヒューメインセンタージャパン)で、新たに奈良県と(公社)日本動物福祉協会、Knotsが3者協定を結び展開をはじめた「いのちの教育展開事業」の報告をさせて頂きました。この取り組みは、日本に於ける独自のヒューメインエデュケーションの先駆けとなることが期待されており、すでに奈良県ではモデル校を使った授業が実施されています。また、この秋からも研修会や報告会が多数予定されています。
理事長からの報告の次に、各アドバイザーの皆さまから、Knotsのこれまでの活動に対するコメントと、今後の展開へのアドバイスを頂きました。中でも、「絆」や精神的な豊かさを求める傾向が強くなっている現代社会の中で、人と動物との関わりはこれから益々重要になっていくであろうという見解は、皆さまに共通した認識としてご意見を頂くことができました。Knotsの案内パンフレットのキャッチコピーである「人も動物も幸せな社会へ」という本来あるべき姿の活動が、今こそ社会に求められているのではないでしょうか。公益社団法人の活動とは、人々の中に眠っている社会での貢献に対する情熱を揺り動かし、夢を与えることができる活動を行っていかなければならないことを、再認識させて頂くこととなりました。
また、これまでKnotsが行ってきた国際会議やシンポジウムなどの資料は、全て日本語と英語の両方でウェブサイト上に公開されていますので、学術的情報の発進力を高く評価して頂くことができました。残念ながら、日本での学会の資料は日本語のみでの公開になっている場合が多いとのお話もあり、その場合は、国際社会の中で評価されるべき情報が「無かったこと」になってしまうことが課題としてあるそうです。今後も継続して英語併記での情報発信に力を注ぎ、日本からの発信と国際的な連携を視野に入れた基本姿勢を強化して参りたいと思っています。