2009年12月、「神戸アニマルケア国際会議2009」が初めて開催されました。その後の2年間、アニマルケアに関する研究・活動はさらに深まり、貴重な実績とともに多くの成果が示されてきました。主催者Knotsはじめ本会議にかかわる多くの団体が改正法による「公益認定」を受けました。このことは、連綿と継承されてきたアニマルケアの理念と実績が社会全般に大きく貢献していたことへの評価であり、今後もより広く深く発展継続していくべき社会責任が課せられたものです。また、野生生物保全協会が提唱し、OIEが追認する「One World-One Health」(動物と人の健康は一つ。そして、それは地球の願い)は2010年6月、獣医師会の活動理念としてその指針にあらためて示されました。
ところが、この2年間は、同時に私達に更なる試練を与える期間ともなりました。口蹄疫、高病原性鳥インフルエンザの発生とその対応、病原性大腸菌による食中毒等々、そして2011年3月11日に発生した東日本大震災・大津波、それに伴う放射能汚染です。 私達の想定如何にかかわらず、現実にとてつもなく大きな問題が次々と起こっています。既に多くの皆様が対応に当たり、汗と涙の乾く間もなく奮闘しています。
理不尽も不合理も不備・不足も不満も乗り越えて「今、何ができるか」を考え、行動して下さっています。 このような状況の中、「りぶ・らぶ・あにまるず 第2回神戸アニマルケア国際会議2012『その医療と健康管理』−人と動物の未来の為に」が開催されます。人と動物の絆(human-animal-bond)における人の責任を果たしていく為に進化する議論が交わされ、幅広い分野が互いに連携連帯して「次に何ができるか」と将来に向けた姿勢が示されることを期待しています。
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