ご挨拶

兵庫県知事
井戸 敏三氏

「神戸アニマルケア国際会議」によせて

 動物を愛する人々が集い、「神戸アニマルケア国際会議」が盛大に開催されます。心からお喜びするとともに、世界各地から兵庫・神戸にお越しいただいた皆様を歓迎します。
 人は、古くからさまざまな動物とともに生きてきました。命と健康を支える動物、心に安らぎと元気を与えてくれる動物、災害救助や障害のある人々の目や手足となって活躍する動物など、まさに私たちの生活や社会にとってかけがえのない存在です。
 約15年前の阪神・淡路大震災では、被災者の救助・救援活動だけでなく、獣医師会や日本動物福祉協会により設立された動物救援本部を中心に、全国の皆様の支援を得て、被災動物の救護活動が展開されました。人と動物とのつながりの強さを実感するとともに、わが国の災害対策に新たな視点を示しました。この経験と教訓は、その後の災害に生かされています。
 現在、わが国では、さまざまな動物がペットとして飼われています。しかし、残念なことに、飼い主の勝手な都合で放棄される事例が少なくありません。こうした状況を背景に、平成18年、動物の飼養者責任等を強化した改正・動物愛護管理法が施行されました。一方、農村部では、野生動物による農産物への被害が問題となっています。
21世紀は共生の時代。一人ひとりが身近な動物との関わりを考え、行動することが、人と自然の共生への一歩になるのではないでしょうか。
 兵庫県は、動物愛護センターを拠点として、飼い主のいない犬、ねこの引き取りだけでなく、新たな飼い主探しやしつけ方教室、動物とのふれあいイベントなど、動物管理、動物愛護、危機管理等の対策を総合的に推進しています。また、県民の皆さんや団体・NPO等の参画と協働のもと、コウノトリの野生復帰、人・野生動物・自然環境を適切に調整するワイルドライフ・マネジメント、畜産動物の飼育管理等の向上にも力を注いでいます。
 それだけに、動物への責任について考える「神戸アニマル国際会議2009」が開催されることは、本当にすばらしいことです。ペットから野生動物までを対象とした意欲的な議論を通じて、アニマルケアへの理解が深まり、人と動物、そして自然が共生する社会をめざし、ともに取り組む人々の輪が広がっていくことを願っています。
 大会のご成功と、ご参集の皆様のご健勝での今後ますますのご活躍を心からお祈りします。 

神戸市長
矢田 立郎氏

 りぶ・らぶ・あにまるず神戸アニマルケア国際会議2009が、ここ神戸の地で盛大に開催されますことを心よりお祝い申し上げますとともに、全国各地からお集まりの皆様を歓迎いたします。
 この神戸アニマルケア国際会議は、阪神・淡路大震災で動物救護を経験したことを基調に、動物のより良いケアや生息環境の保全を目指すための情報交換等や議論を交わし、動物の「命」に対する責任をいかに果していくかを考え、その情報を世界に発信する会議と伺っていますので、参加者の皆様の活発な議論を期待しております。
 さて、あの阪神・淡路大震災はボランティア元年とまで呼ばれたほど、数多くのボランティアが、神戸の復興と再生に大きな力を発揮し、その過程で強い絆が生まれました。震災時の「動物救護センター」がきっかけとなり、神戸市動物管理センターで犬の譲渡事業で活躍しているボランティアグループもその1つであります。このような、市民の強い絆を結集し、協働と参画による市政運営に取り組む中、神戸市は医療産業都市、文化創生都市、デザイン都市、観光交流都市など魅力あふれる新しい都市づくりを掲げ歩み始めております。本日、ご参加される皆様のご支援ご協力を賜りますよう今後ともよろしくお願い申し上げます。
 最後に、本会議の開催にご尽力されました関係者の方々に深く敬意を表しますとともに、本会議が大きな成功を収められますよう皆様方のご健勝とご活躍を祈念いたしまして、巻頭のあいさつとさせていただきます。

神戸市動物愛護協会長 
矢田 絢子氏

 りぶ・らぶ・あにまるず神戸アニマルケア国際会議2009の開催を、心から歓迎申し上げます。
 ここに全国の関係者の皆様方のご参加を賜り、本事業が開催できますことは、一重にNPO法人Knotsをはじめ、ご臨席の皆様、並びに、ご協力をいただきました関係各位のご厚情の賜物と深く敬意を表する次第であります。
 人々の生活の中で、動物が家族の一員又は人生のパートナーとして、ますます重要な存在であることが認識されつつある中、この神戸アニマルケア国際会議が開催され、動物の「命」に対する責任等について、記念講演をはじめ、パネルディスカッションを通して、意見交換等が行われます。この会議によって、より多くの方々へ、理解と共感の輪が広がり、動物愛護の精神が育まれ、人と動物が共存できる社会に寄与できますよう皆様のご支援ご協力をお願いいたします。
 最後に、本会議を通じて全国の関係者の交流を深めていただき、皆様にとりまして、意義深く終わりますよう、心からご期待申し上げ、ご挨拶とさせていただきます。

大震災動物救護メモリアル協議会副会長
松田 早苗氏

「神戸アニマルケア国際会議」への期待

 
 この度 「神戸アニマルケア国際会議2009」 の開催に際し、主催者としてのNPO法人 Knotsのみなさまのご努力とともに、各方面からの多大なご尽力を頂き、共催者「大震災動物救護メモリアル協議会」を代表いたしまして心から感謝の意を表明いたします。

 振り返って、15年前の震災被災動物の救護活動に始まりました動物福祉の向上を願う取り組みは、ここ神戸をはじめ全国的にも官民協働で対応が芽生えてまいりました。
「大震災動物救護メモリアル協議会」の前身であります「兵庫県南部地震動物救援本部」は、国内外を問わずみなさまにお心のこもったご支援を頂き動物福祉発展のために大きな足跡を残すことができ、今日の動物福祉の礎となり、この「神戸アニマルケア国際会議」へと続いています。

 15年前には、私たちは遠慮がちに被災動物の救護活動を始めましたが、その後は災害発生時の同時動物同行避難(最初の避難時に動物を連れて行くこと)を始め、対人と同様に即時の動物救護活動の着手が社会に認知されたことは大きな前進であり、当時の念願が遂げられたことを感慨深く思います。

 近年、高齢化社会、単身生活者、核家族化の増大とともに動物共生が大きな意義を持ち、動物との絆はなくてはならないものとなってまいりました。
しかし、まだまだ山積します動物福祉についての課題に直面するとき、時には打ちひしがれ、失意さえも感じますが、目標を同じくする人々とともに励まし合いながらいばらの道を駆け抜けてまいりました。
  動物を取り巻く多くの問題を抱えた社会の現状を変えたいと言う願いをこめて、各地で多くの方々が日々奮闘をしておられます。
  今日このように多方面からの動物問題についての議論をされますことが、参加されます人々とともに国民の多くの皆さんに広く、正確に伝わり、そのことが動物福祉の向上に、また、動物とのよりよき共生への希望につながることを念じます。
  常に新たな、正確な知識を広めることがなければ、動物福祉の向上はなく、動物福祉のために行なわれる活動が社会から隔絶されることを心配いたします。
  「神戸アニマルケア国際会議」は皆さまに価値ある2日間となると信じています。
  此処に集えなかった方々にも、あなたから情報を伝えてくださいますようにお願いを申し上げ、開催に際してご挨拶の言葉といたします。

 

NPO法人Knots 理事長
冨永 佳与子

 2009年12月、皆様をここ神戸にお迎えし、国内ではこれまでに例のない、人と関りを持つ全ての動物を対象とした 「神戸アニマルケア国際会議」という場に集うことが出来ますこと、今、私は、大きな幸せと感謝の気持ちに包まれております。まずは、この会議の立ち上げに際し、ご理解を賜り、温かいお気持ちで支えて下さいました全ての方に、深く御礼申し上げます。本当に有難うございます。そして、これからもまた、共に進んで下さいますことを、改めまして、お願い申し上げます。
 阪神淡路大震災から15年、動物を命あるものとし、日本の動物行政の転換点ともなった動物愛護法への改正から10年、そして、私共、Knots が活動を始めてからも、10年が経とうとしています。この間に、人と動物との関係については幅広く議論がなされ、新たな概念が形成されつつあります。私共 Knots (結び目)に取りましては、その名の通り、多くの力が集い、繋がることの成果を感じ続けた10年でした。ここに新たな、想いを同じくする人々の集いの場を得て、この会議が、今後の皆様の更なる飛躍の契機となりますことを心より願っております。
 改めて、人と動物について考えました時、そのあるべき姿とは、お互いの存在に『感謝』をし、全ての生物に必ず訪れる最後の瞬間まで『幸せ』であること、そしてそれを実現する『責任』があるということに思い至りました。そしてこれは、私達人間の在り方にも、そのまま通じることではないでしょうか。
 この会議は、今後、2年に一度開催していく予定です。私達人間の側にも、解決の難しい問題が沢山起こっている昨今、『人間もまた動物である』−このシンプルな事実に、この会議を通じて出会って頂けたら幸いです。動物について考えることは、最終的に、生き物である自分自身、すなわち人間、に向き合うことであり、更にその先を見据えていくことに繋がるのです。