この度 「神戸アニマルケア国際会議2009」 の開催に際し、主催者としてのNPO法人 Knotsのみなさまのご努力とともに、各方面からの多大なご尽力を頂き、共催者「大震災動物救護メモリアル協議会」を代表いたしまして心から感謝の意を表明いたします。
振り返って、15年前の震災被災動物の救護活動に始まりました動物福祉の向上を願う取り組みは、ここ神戸をはじめ全国的にも官民協働で対応が芽生えてまいりました。
「大震災動物救護メモリアル協議会」の前身であります「兵庫県南部地震動物救援本部」は、国内外を問わずみなさまにお心のこもったご支援を頂き動物福祉発展のために大きな足跡を残すことができ、今日の動物福祉の礎となり、この「神戸アニマルケア国際会議」へと続いています。
15年前には、私たちは遠慮がちに被災動物の救護活動を始めましたが、その後は災害発生時の同時動物同行避難(最初の避難時に動物を連れて行くこと)を始め、対人と同様に即時の動物救護活動の着手が社会に認知されたことは大きな前進であり、当時の念願が遂げられたことを感慨深く思います。
近年、高齢化社会、単身生活者、核家族化の増大とともに動物共生が大きな意義を持ち、動物との絆はなくてはならないものとなってまいりました。
しかし、まだまだ山積します動物福祉についての課題に直面するとき、時には打ちひしがれ、失意さえも感じますが、目標を同じくする人々とともに励まし合いながらいばらの道を駆け抜けてまいりました。
動物を取り巻く多くの問題を抱えた社会の現状を変えたいと言う願いをこめて、各地で多くの方々が日々奮闘をしておられます。
今日このように多方面からの動物問題についての議論をされますことが、参加されます人々とともに国民の多くの皆さんに広く、正確に伝わり、そのことが動物福祉の向上に、また、動物とのよりよき共生への希望につながることを念じます。
常に新たな、正確な知識を広めることがなければ、動物福祉の向上はなく、動物福祉のために行なわれる活動が社会から隔絶されることを心配いたします。
「神戸アニマルケア国際会議」は皆さまに価値ある2日間となると信じています。
此処に集えなかった方々にも、あなたから情報を伝えてくださいますようにお願いを申し上げ、開催に際してご挨拶の言葉といたします。