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●実施日
●実施場所

●参加者数
●主催
●協賛
●後援

●講演者
●コーディネーター

2006年5月30日(火)13:00〜15:30
神戸ファッション美術館 オルビスホール(六甲アイランド内)
神戸市東灘区向洋町中2-9-1

約350名
NPO法人Knots

学校法人 神戸学園 神戸動植物環境専門学校
神戸市/神戸市教育委員会/
駐大阪・神戸アメリカ合衆国総領事館関西アメリカン・センター
フランク・R・アシオーン氏(米国ユタ州立大学心理学部教授)
横山 章光氏( 帝京科学大学理工学部アニマルサイエンス学科助教授)

 

〜はじめに〜
この講演会は、横山章光氏(帝京科学大学理工学部アニマルサイエンス学科助教授・精神科医)のコーディネーターにより、動物虐待と対人暴力の関係性を長年研究されているフランク・R・アシオーン氏(米国ユタ州立大学心理学部教授)をお招きし、日本でも動物虐待とヒトへの暴力との関係を知ることの重要性を広く一般の方々にも知ってほしいという横山氏の熱意のもと、日本各地で開催され、神戸での講演会もその一環です。
この講演会のテーマは日本ではまだ殆ど研究がなされていない分野ですが、家庭で起こりうる私達の身近な、そして社会的にも深刻な問題として今後重要視されるべき大きな課題の一つです。その重要性に一早く気付かれ、専門家による貴重な研究成果を聴講できる場を神戸にも提供して頂けたことに深く感謝し敬意を表したいと存じます。
またアシオーン氏は、4年前の2002年秋に開催致しましたりぶ・らぶ・あにまるず国際シンポジウムにパネラーとしてご参加下さったこともあり、以前よりKnotsとも大変懇意にして頂き、ご自身の著書「子どもが動物をいじめるとき 動物虐待の心理学」(日本語訳 横山章光氏 ビイング・ネット・プレス発行)の中でもKnotsを紹介して頂いております。アシオーン氏の優しいお心遣いはとても有り難く嬉しいものでした。
フランク・R・アシオーン氏と横山章光氏のお二人に再度深く敬意を表し感謝致したいと存じます。

受付の様子
受付の様子
 
 2006年5月30日いよいよ神戸で米国の心理学教授であるフランク・R・アシオーン氏による講演会「子どもが動物をいじめるとき 動物虐待の心理学」が行われました。会場は殆ど客席が埋まり、このテーマに寄せる関心の高さが伺えました。
 
Knots代表冨永
開会挨拶
Knots理事長冨永
 
フランク・R・アシオーン氏
フランク・R・アシオーン氏
 アシオーン氏は講演会の中で、実際に青少年が社会的犯罪を起こしてしまった事例を取り上げ、その事件を起こす前に青少年が動物虐待をしていたことを話され、社会的罪を犯した犯罪者と非犯罪者とで比較すると、明らかに犯罪者のほうが過去に動物虐待をした割合が高いこと、また家庭内で暴力を振るう人の場合、同じようにペットにも虐待をしていることが多いなど、研究データから導き出した結果、動物虐待は児童虐待や家庭内暴力などの対人暴力と相互に関係性があり、児童虐待やDV(ドメスティック・バイオレンス)がある家庭でペットを飼っている場合は、動物虐待も行われている割合が高いことなどを述べられました。またパートナーからの暴力を受けた女性が、飼っているペットのことが心配で、実際にはパートナーから逃げることもできず、シェルターに入ることもできずに虐待を受け続けるという悪循環があることも今後の課題の一つとして述べられました。
 
アシオーン氏講演会の様子  そしてアシオーン氏は、子どもが動物虐待をしたからといって、必ずしも犯罪者になる訳ではなく、我々はその動物虐待をしてしまった背景に何があるのかを見極めなければいけないこと、また実際には虐待を受けた子どもは家庭で飼っているペットをかえって大切にする場合もあり問題の複雑さ難しさを語って下さいました。

 
 日本でも動物虐待と青少年犯罪や社会犯罪の関係性が問題となりつつあります。しかしまだあまり研究が進んでいない分野であり、まずは多くの方々に早急に取り組むべき課題の一つであるという認識を持ってもらうということが大切であり、動物関係者や教育者、医療関係者など各専門分野との連係した協力体制作りが少しでも早く整うよう願うばかりです。アシオーン氏の講演会は、私達に多くの課題を与えてくれたように思えました。
 
講演会の様子 講演会の様子
 
 
  アシオーン氏の講演会の後、横山氏とKnots理事長冨永を交えて聴講者との質疑応答の時間が設けられました。会場からは次々と手が上げられ、アシオーン氏と横山氏の両氏はその一人一人の質問に丁寧にご返答しておられました。
 
横山氏とKnots代表冨永 フランク・R・アシオーン氏
横山氏とKnots理事長冨永 アシオーン氏(通訳:レモン氏)
質問に答えるフランク・R・アシオーン氏
質疑応答の様子
 
 またアシオーン氏の著書「子どもが動物をいじめるとき 動物虐待の心理学」(横山章光氏訳 ビイング・ネットプレス発行)の販売を当日会場入り口にて行っておりましたが、アシオーン氏より著書を購入された方へお名前とサインを入れますという嬉しいお申し出があり、急遽特別にサイン会が開かれました。アシオーン氏は少しもお疲れになったご様子も見せず、終始にこやかにサインや握手をされており、本を購入された方々も大変喜んでおられました。
 
横山氏とKnots代表冨永 フランク・R・アシオーン氏
サイン会の様子
 
 最後になりましたが、今回の講演会を開催するにあたり、協賛をして頂いた学校法人神戸学園神戸動植物専門学校様には多大なご協力を賜わり誠に有難うございました。当日は専門学校の1年生全員と2年生の希望者合わせて278名もの生徒さん達が聴講しに来て下さり、会場では熱心にメモを取る様子や、質問も積極的にされていました。また4名の神戸学園の学生さんが当日会場の準備や受付などお手伝いをして下さいました。ご協力して頂き、誠に有難うございました。
 
アシオーン氏、横山氏と当日のスタッフ
 
 

◆当日のプログラム◆
【講演会 13:00〜14:30】

 演題  『子どもが動物をいじめるとき 動物虐待の心理学』
講演者 フランク・R・アシオーン氏/米国ユタ州立大学心理学部 教授
 フランク・R・アシオーン氏 プロフィール
コーディネーター 横山 章光氏/帝京科学大学
アニマルサイエンス学科 助教授
横山 章光氏 プロフィール

【質疑応答 14:30〜15:00】

 

フランク・R・アシオーン氏
来日・講演会スケジュール
ニュース・レポート
帝京科学大学
アニマルサイエンス学科内記事


 
読売新聞2006年4月2日記事
DVからペットを守れ

■フランク・R・アシオーン氏の新書籍のお知らせ■
「Children & Animals Exploring the Roots of Kindness」 の翻訳出版
「子どもが動物をいじめるとき:動物虐待の心理学」
著/フランク・R・アシオーン(ユタ州立大学)
訳/横山章光(帝京科学大学アニマルサイエンス学科)
定価2520円(本体2400円+税)


こどもが動物をいじめるとき:動物虐待の心理学
(株式会社  ビイング・ネット・プレス)
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→ 
子どもが動物をいじめるとき―動物虐待の心理学

フランク・R・アシオーン氏の原著
書籍名:
Children And Animals:
Exploring The Roots Of Kindness And Cruelty

$49.95 220ページ
ISBN:1557533776
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下記のリンクをご利用下さい。
→  Children & Animals


フランク・R・アシオーン氏関連書籍はこちらへ
「動物虐待の心理学−子どもが動物をいじめるとき」
の参考文献をご紹介しております。

 
過去のフランク・R・アシオーン氏関連 国際シンポジウム 
りぶ・らぶ・あにまるず国際シンポジウム   
「子ども達へ与える動物の影響」
Part2−精神的影響の視点より−
 
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