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TOP > コンサルティング及び講師派遣 > ペット飼育細則モデル案について
 
 
監修: 獣医師 井本史夫
  行政書士 井田竜馬
 
○○マンション  ペット飼育細則
管理規約第○○条(使用細則)に基づき、ペット飼育に関する規則を次の通りに定める。
 
第1条(目的)
   ペットを飼育する者(以下「飼育者」という。)は、本マンションの快適な住環境を維持する為、以下に定める事項を遵守しなければならない。また、マンション居住者は、「動物は命あるもの」と規定した「動物の愛護及び管理に関する法律」の趣旨に基づき、動物の習性を理解し、人と動物のより良い共生が実現できるよう、努めなければならない。

第2条(飼育委員会)

  本マンション管理組合において、ペット飼育者全員を会員とする飼育委員会を設置する。
2. 飼育委員会は、本マンションにおけるより良い人と動物の共生が実現されるよう、以下の役割を担う。
 

(1)

ペット飼育希望者の申請に対する精査および希望者との合意形成
(2) ペット飼育についての苦情窓口
(3) ペット飼育者のマナー向上
(4) ペット飼育における問題が発生した場合、解決に向けて理事会と協力して対応する。
3. 飼育委員会は、互選により、飼育委員長1名、副委員長および若干名の委員を選出し、理事会の承認を得ること。
4. 飼育委員会委員の任期は1年。但し、再任は妨げない。
5. 飼育委員長は、管理組合の要請があれば、理事会に出席しなければならない。
6. 飼育委員長は、1年に1回以上、飼育委員会会員全員が出席する総会を開催しなければならない。
7. 飼育委員会委員の任務は、次の通りとする。
 

(1)

 飼育希望者から提出されたペット申請書類を精査、希望者との合意を形成し、管理組合に報告する。
(2)  居住者からペットに関する苦情が出た場合の窓口となり、速やかに対応する。
(3)  発生した苦情の内容により、速やかに飼育委員会を開き、その対応策を理事会へ報告し、必要であれば協力して解決に当たる。また、必要に応じて、当事者に警告する。
(4)  飼育者の関係法令による遵守事項の遂行状況を確認し、管理組合へ報告する。
また、必要に応じて、適切な助言を行なう。
(5) この他、必要とされる場合は、飼育委員会を開催することが出来る。
8. 飼育委員会の細則は別に定める。

第3条(飼育の許可)

   本マンションでペット飼育を希望するものは、管理組合所定の書式に基づく申請を行なうこと。
2. 許可に当たっては、飼育委員会との合意を形成するものとする。

第4条(飼育するペットの種類・および数)

  この規則でいうペットとは、次の通りとする。
 

(1)

犬および猫
(2) 小鳥(鳩は除く)その他籠や容器の中で飼育され、且つ法律で飼育が認められている小動物。尚、小動物の数は、3匹程度とする。それを超える場合は飼育委員会と協議する。
(3) 特定動物(政令で飼育に許可がいる動物)は、これを認めない。
2. 前項で定める動物以外の動物(鳩・猛獣・爬虫類を含む)の飼育は原則として認めない。尚、金魚等室内での観賞用の小魚の飼育は、申請および許可は不要とする。但し、使用する水槽の合計水量が80リットルを超える場合や特殊な設備を必要とする魚類を飼育する場合は、飼育委員会に報告しておかなければならない。
3. 本マンションで飼育できるペットの数は、当該住戸居住者の数を超えないものとする。やむを得ない事情により、これを超える場合は、飼育委員会の判断に委ねるが、飼育委員会は、人及び動物の福祉に鑑み、適切な飼育が行なわれるよう、あらゆる助力を行なうものとする。また、マンション内の快適な住環境が保障されない、若しくは著しい問題が起こった場合には、飼育委員会が、理事会と協力して解決に当たるものとする。

第5条(飼育管理)
  飼育を許可されたものは、「動物の愛護および管理に関する法律」「狂犬病予防法」○○県および○○市条例に規定する飼育者の義務を遵守すること。特に、ペットの習性の理解、終生飼養、動物に起因する感染性の疾病についての知識の保持と予防については、これに努めなければならない。また、自己の所有を明らかにし、自宅敷地内以外では、係留の義務を果たさなければならない。
2. ペットを共用部分に連れ出す時は、リードを短く持ち、他の住民と犬の間に必ず自身が入るようにして移動すること。犬は左側に付けるのが望ましいが、不可能な場合は、この限りではない。
3. エレベーターの利用に際しては、必ず、同乗者の許可を求め、許可が得られた場合は、リードを短く持ち、犬を同乗者の反対側に付け、利用するようにする。
4. 共用部分での他の住民の安全については、常日頃より気を配り、必要に応じて、しつけ用のカラーや口輪なども利用するようにする。
5. 飼育者は、不幸なペットを増やさないという社会情勢への理解と飼育のしやすさも鑑み、飼育する犬および猫は、避妊および去勢をするように努めること。
6. 飼育者は、ペットが出産または死亡した時は、その旨、飼育委員会を通じて管理組合に報告し、必要な手続きを取るものとする。
7. ピットブル、土佐犬等の闘犬の類の飼育は禁止する。

第6条(許可の取り消し)

  飼育者が次に掲げる各号に該当した場合は、飼育委員会は、飼育者に対して飼育の改善命令または飼育許可の取り消しを管理組合に求めることができる。
 

(1)

飼育者が本細則の規定に反する行為をした場合
(2) 居住者から苦情があり、その内容等を調査し、飼育委員会および理事会でもやむを得ないと承認された場合
2. 許可の取り消しに当たっては、当該飼育者は、飼育委員会に対し、不服申し立てをすることができる。当該飼育者より、不服申し立てがあった場合には、飼育委員会は、理事会を含めた公聴会を開き、関係者合意の上で、許可の取り消しを行わなければならない。

第7条(不許可措置)
  前条により、管理組合から飼育許可を取り消された場合は、飼育者は、できるだけ速やかに飼育委員会と善後策を検討しなければならない。飼育を中止する場合でも、終生飼養の原則に則り、新しい飼い主を探す等、ペットの生命尊重に向けて、あらゆる努力と協力がなされなければならない。その結果については、飼育委員会より管理組合に報告がなされるものとする。


第8条(賠償責任)
  ペットが原因で発生した事故・汚損・破損等は、当該ペットの飼育者が自己の責任において一切の処理・解決をしなければならない。
2. 飼育者は、ペットが全ての共有部分を汚さないよう管理し、ペットが汚損・破壊させた時は、その費用全額を負担し、現状に復さなければならない。
3. 飼育委員会は、必要であれば、上記賠償責任遂行について助言を行なう。

第9条(対象動物)

  本細則は、本マンションで飼育されている全てのペットに適用される。

第10条(規則外の事項)

  本細則に定めのない事項および解釈・運用に疑義が生じた時は、飼育委員会および理事会、協議の上、これを定める。

第11条(身体障害者補助犬)

  身体障害者補助犬法に規定する身体障害者補助犬(盲導犬、介助犬、及び聴導犬)については、本細則を適用しないが、補助犬使用者は、本細則に準じて、届出をするものとする。



 
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