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●主    催: 神戸市/NPO法人 Knots

●共    催:

神戸市動物愛護協会(フェスティバル)
●特 別 協 賛:
(フリスキー株式会社は、9月1日より上記社名に改称されました。)
●助    成: (財)中内力コンベンション振興財団/ポートピア81記念基金
●実 施 期 間:

Part12002年9月19日(木)13:00-17:00
Part22002年10月18日(金)13:00-17:00
フェスティバル2002年10月19日(土)13:00-16:00
           (雨天につき、体育館にて開催)
 

●実 施 場 所: 国際シンポジウム:ポートピアホテル
フェスティバル:神戸市立本山第二小学校 体育館
●参加協力団体: (社)神戸市獣医師会/(社)兵庫県盲導犬協会/介助犬協会/
日本障害者乗馬協会・明石乗馬協会/
アシスタントドッグ育成普及委員会/
JFA日本フリスビードッグ協会 兵庫支部
●後    援: 環境省/厚生労働省/文部科学省/
兵庫県/兵庫県教育委員会/神戸市教育委員会/神戸市PTA協議会/
(社)神戸市医師会/(社)日本獣医師会/(社)兵庫県獣医師会/
(社)神戸市獣医師会/(社)日本動物福祉協会 阪神支部/
スウェーデン大使館/
駐大阪・神戸アメリカ合衆国総領事館 関西アメリカン・センター

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子ども達にとって動物との共生は大変有意義なことであるとの認識が広まっておりますが、アレルギーや動物由来感染症の問題など、子ども達への動物関連の身体的影響は、子ども達に関わる人達にとって、関心の高い問題です。にも関わらず、それぞれの専門家が一般の方々へ向けて、情報発信をする機会の少ない分野でもあったと思います。その結果、漠然とした不安もあり、情報に過剰に反応する面もあるのではないでしょうか。そこで今回は、特に関心の高いアレルギーの分野で得られた大変興味深い報告を軸に、高度な専門情報をわかりやすく意見交換して頂き、一般の方々への公衆衛生の分野も含めての理解の一助としたいと思い、開催致しました。
   
●実 施 日 時:

2002年9月19日(木)13:00〜17:00

●実 施 場 所:

神戸ポートピアホテル 偕楽の間(本館)
神戸市中央区港島中町6丁目10番地1

●スピーカー :

「話題提供」(各1時間程度)

 『乳幼児期の動物への接触とアレルギー発症について』
 ビル・ヘッセルマー氏 /クィーン・シルビア子ども病院、イェーテボリ、スウェーデン
                 小児アレルギーユニットコンサルタント


 アレルギーに関するスウェーデンでの疫学調査報告
 「乳幼児期の子どもの犬猫への接触は後のアレルギー予防につながるか」を担当

 『我が国における動物由来感染症とその対策』
  中嶋 建介氏 / 厚生労働省健康局結核感染症課 課長補佐           


「パネルディスカッション」


・座長 
 
植村 興氏 / 大阪府立大学大学院農学生命科学研究科
           獣医公衆衛生学研究室 教授 
 
・ パネリスト
 ビル・ヘッセルマー氏

 中嶋 建介氏
 
 藤田 紘一郎氏
/東京医科歯科大学大学院
              国際環境寄生虫病学 教授
 
 
山岡 幸司氏/神戸市立中央市民病院小児科

 

 今回Part1の座長をお勤め下さいました、大阪府立大学 教授 植村 興氏の司会進行のもと、まずクィーンシルビア子ども病院在職の小児科医であるビル・ヘッセルマー氏の話題提供から、始まりました。



※写真の上にマウスポインタを置くと写真が変わります。

  ヘッセルマー氏のお話しは、スウェーデンの子ども達を対象にした疫学調査をもとに、幼少期における動物の飼育歴及び兄弟の数と喘息やアレルギーの発症率の関係についてご報告されましたが、結果として幼少期に動物(「毛があるもの」主に犬、ねこ)と共に暮らすことは、アレルギーや喘息のリスクを高めるのではなく、逆に耐性を発達させているようであるとのことでした。

 次にお二人目の話題提供者である厚生労働省 中嶋建介氏より、動物由来感染症の現状や新興感染症についてお話しがあり、国としての動物由来感染症対策について、お伺いしました。中嶋氏は、動物由来感染症の多くは、病気のことを知ることで、予防が可能であり、飼育している動物を健康な状態で維持することが、飼い主としての義務であり、共に暮らす人の安全にもつながると述べられました。そして、どのような動物由来感染症があるか明らかでない野生動物や輸入動物をむやみに飼育することが、危険であることも警鐘されました。
 
 次にパネラーのお一人である東京医科歯科大学 教授の藤田紘一郎氏より、一般的な動物由来感染症についてご説明があり、予防方法などを伺いました。大切なのは、まず人が健康であること、動物と接触した後は、手洗いや消毒等をきちんと行うこと、そして、動物由来感染症を知った上で動物の健康管理に注意することとのことでした。

 

 もうお一人のパネラーの神戸市立中央市民病院小児科の山岡幸司氏は、子どもさんを診察されているお立場から、実際に猫が原因と思われる喘息アレルギーを発症した10歳の男の子の例をとり、お話をして頂きました。動物が原因で発症してしまった場合でも、動物と暮らすことがその人の生活の質の大事な部分を占めている場合は、可能な範囲ではありますが、動物との暮らしを維持した上での治療メニューも考えていかなくてはならないだろうとのことでした。その場合、共に暮らす動物の健康管理や適正な飼育環境と清潔な住環境を維持することが大切であると述べられました。

 
 その後、座長の植村氏の司会の下にパネルディスカッション、質疑応答が行われました。来場者の方々も話題提供、パネラーのスピーチを熱心にお聞きになり、質疑応答では沢山の質問が寄せられました。最後に、まとめとして座長の植村氏は、動物と安全に暮らす上で、一次予防と二次予防の二段階があり、一次予防は、動物が原因で起こる病気が発症しないよう、病気を正確に理解した上で適正に飼養して、人及び動物の健康と良好な環境を維持することであり、二次予防は、既に動物により発症してしまった場合には、一次予防同様、病気への理解と適正な飼養、場合によっては動物を遠ざけることも考慮に入れなくてはいけないであろうことも含めての予防であるのとことでした。近年の過度に清潔を求める傾向が、かえってアレルギーや感染症などへの免疫等の抵抗力を弱めているのではないか、という点は先生方の意見が一致した部分であります。病気のことを正しく理解した上で、適正に飼養し動物と共に生活をすることが、動物の福祉を達成することにもつながり、ひいては子ども達にとっても必要なことではないかと考えられます。子ども達と動物達を取り巻く専門家の方々が、このように一般の方に向けて情報を提供できる場が必要であることを、改めて認識する事が出来た良い機会となりました。
 
   
いのちの大切さ、子どもの心の崩壊など、かつてないほどの深刻さで子ども達の心の教育が語られるようになり、それとともに、子ども達への動物の影響への関心も高まっています。特に精神的な側面においては、海外では、様々な研究成果が報告されるようになり、日本でも、本格的な研究や正確な情報への要望が高まってきているように思われます。動物達との適正な共生の姿が求められているといえるでしょう。そこで、先進的な事例を報告して頂き、関心を持っている方々が、日頃感じておられる様々な疑問にできる限りお応えできればと思い、開催致しました。
 
●実 施 日 時: 2002年10月18日(金)13:00〜17:00
●実 施 場 所: 神戸ポートピアホテル 大輪田の間(南館1階)
神戸市中央区港島中町6丁目10番地1
●スピーカー :

「話題提供」(各1時間程度)

 『子ども、動物、人道教育』
 ジュリー・バンク氏 /マリコパ郡動物保護・管理施設
                公衆プログラム&開発部部長


 『子ども、動物そして感情移入・感情の共有
  〜虐待、暴力防止につながるか。』

 フランク・R・アシオーン氏 / ユタ州立大学心理学部 教授        


「パネルディスカッション」


・座長 
 山ア 恵子氏 / ペット研究家 
 
・ パネリスト
 ジュリー・バンク氏

 フランク・アシオーン氏
 
 宮川 八岐氏
/文部科学省初等中等教育局 視学官
 
 飯倉 洋治氏/昭和大学医学部小児科 教授
 

PartUの座長をお勤め下さいました、ペット研究家 山ア恵子氏のご紹介により、まず話題提供をマリコパ郡動物保護・管理施設 公衆プログラム&開発部部長 ジュリー・バンク氏 より頂きました。
 
バンク氏は、子ども達への言葉だけではない人道教育の大切さを強調され、動物を介在したプログラムが子ども達にとっていかに効果的であるかをお話し下さいました。また、バンク氏は人道教育は、様々な社会問題に対する根本治療となり、子どもの教育の中では必要不可欠なものであり、出来るだけ動物を社会や家族の中に組み入れ、共存していけるプログラム作りが大切であるとお話されました。
※写真の上にマウスポインタを置くと写真が変わります。
次にお二人目の話題提供者であるユタ州立大学 教授のフランク・アシオーン氏は、アメリカで実際に起きた少年犯罪を例に挙げ、動物虐待を経験した子ども達が、その後、殺人や放火等凶悪な犯罪を犯してしまう確立がそうでない子ども達の3〜4倍も高いという調査結果などを示し、動物虐待と対人暴力は大いに関連性があることを述べられました。最近、日本でも問題が顕在化しつつある、DVや幼児虐待についても、DVを受けた女性へのアンケートでは、54%のパートナーが動物虐待をも行なっていたという事実があるとのことでした。アシオーン氏は、子どもと動物の関係は、子どもの健全な社会性の発達を左右する大切な要因である可能性が高いことを示し、子ども達への人道教育の重要性を説かれました。
 
 
次に休憩をはさんで、パネラーのお一人である文部科学省 宮川八岐氏より、まず、ご自分の子ども時代の動物との心温まる関わりをお話頂きました。そして、今年度より実施されている、子ども達の豊かな人間性と社会性の育成のための新しい学習指導要領についてご紹介頂き、学校飼育動物、道徳の授業等を通して命の大切さを考え、人や動物たちにやさしく接することのできる子どもを育てる教育に、学校、家庭、地域社会が連携して取り組むことの必要性を強調されました。

 お二人目の昭和大学教授の飯倉洋治氏は、アトピー性皮膚炎の子ども達の海水治療の際に、イルカの介在療法を行ったところ、イルカの存在が、子ども達に何らかの影響を与え、海水がしみる事による痛みが緩和されたり、子ども達へ心理的な変化が起こっていることを実感され、治療後、子ども達へ行なったアンケート結果においてもこの効果は確認されたとのことでした。また、自閉症の子どもについても、イルカを介在して行なわれる療法が子ども達に2日目頃から変化をもたらしていることを話され、今後この分野の更なる研究や可能性について検討されるそうです。続いて座長の山ア氏より野生動物をセラピーに利用することについては、疑問の声もあるという動物介在療法分野の事情のご説明がありました。

 その後、座長の山ア氏の司会の下にパネルディスカッション、質疑応答が行われました。来場者の方々も話題提供、そしてパネラーの方々のスピーチを熱心にお聞きになり、質疑応答では沢山の質問が寄せられました。動物が介在することで得られる子ども達への教育や治療の効果については、それぞれの先生方が実際に体験、あるいは調査により確信されているところでありますが、まとめとして山ア氏は、学校動物、動物介在療法あるいはレクリエーション等で我々と一緒に参加する動物達の扱い等に関しては、それを見ている子どもに対して影響があるのだという観点から、動物達の参画状況を整えることを考えることが非常に重要であると述べられました。子ども達及び共に過ごす動物達の環境が心身ともに快適であること、そしてそのような環境を、取り巻く大人達が維持、提供していくことがいかに大切であるかを今回の2回のシンポジウムで、再認識する事が出来たと思われます。
 


当国際シンポジウムのテーマである「子ども達へ与える動物の影響」を踏まえ、「子どもたちと犬たちのふれあいフェスティバル」を神戸市立本山第二小学校において開催。このプログラムでは、子ども達が犬とふれあう際の情報提供や、犬について理解を深めるための介助犬等のデモンストレーションや飼い主の責任を自覚してもらうためのしつけ方、アジリティ、ドッグラン等のデモンストレーションなどを行いました。シンポジウムにご出席頂いた先生方にも参加をお願いし、様々な面からのアドバイス、ヒントを頂きました。
 
実施日時: 2002年10月19日(土) 13:00〜16:00
実施場所: 神戸市立本山第二小学校 体育館
   
 
雨天のため、同校体育館での開催となりましたが、早くより東灘区・区外より多くの児童をはじめとする来場者が訪れました。

神戸市内における小学校でのこのような動物関係の催しは、初めてのことで、主催者を代表して東灘区 高橋区長、そして共催の神戸市動物愛護協会 矢田会長の挨拶の後、プログラムをスタート致しました。


      
 
 
 
ステージでは、前日の国際シンポジウム(「子ども達へ与える動物の影響 Part2 −精神的影響の視点より−」)で話題提供を頂いたジュリー・バンク氏フランク・アシオーン氏によるお話や、介助犬・盲導犬のデモンストレーション、また神戸市獣医師会による「子ども達への犬とのふれあい方教室」や「しつけ方のデモンストレーション」などがあり、皆さん、子どもさんも含めて真剣に耳を傾けていらっしゃいました。
 
各相談コーナー・参加協力団体活動紹介ブース
 
 
 
 
 
各ブースでは、それぞれの団体の紹介コーナーがあり、関心深げにお話を聞いたり、動物クイズや間違い探しクイズにチャレンジしていたりと、楽しく1日を過ごされていました。また、「こころの相談コーナー」には、アシオーン氏、バンク氏にご協力頂き、「からだの相談コーナー」には、Part1のシンポジウムでパネラーとしてご参加頂きました、神戸市立中央市民病院小児科の山岡氏が駆けつけて下さいました。熱心にご相談をされている保護者の方や、バンク氏やアシオーン氏に話しかける子どもさんもおられました。
※写真の上にマウスポインタを置くと写真が変わります。



また、昨年に引き続き開催された児玉小枝氏による写真展や、小椋聡氏のイラスト展では、多くの子ども達が足をとめ、写真やイラストに見入っている様子が見られました。小学校での開催ということもあり、沢山の子供さん達や保護者の方の来場が多く、ステージやブースで熱心にお話を聞いたり、展示物をご覧になっている姿が印象的でした。


 私共にとりましても、小学校での開催はとても貴重な体験となりました。特に会場を提供し、フェスティバルの開催に多大なご協力を頂きました本山第二小学校の皆様には、心より御礼申し上げます。
 
2回のシンポジウムとフェスティバルを開催するにあたり、国の内外を問わず、多くの方々のご協力とご支援を頂きました。皆様が、子ども達と動物達のために、彼らを取り巻く責任ある大人達として今回のテーマの重要性に共感して下さったのだと思います。今後、次代を担う子ども達そして、動物達のために私達大人達に何が出来るのか。具体的な取り組みが各地で様々な形で広がることを、願ってやみません。
 
 
 




  
      
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