2008年7月13日(日)13:00〜15:30
学校法人 神戸学園 神戸動植物環境専門学校10F ジュリアホール
NPO法人Knots理事長冨永の開会宣言によりシンポジウムは始まりました。はじめに、ロビーに展示されているパネルのご紹介と当時の動物救援事業についてのスライドが流されました。当時自らが被災しながらも、人々はお互いに助け合い、また、「動物たちの命を救いたい」という多くの人々の強い想いから、大規模な動物救援が行われました。阪神・淡路大震災は、人間が動物たちの命に深く関わっていることや責任があることを、改めて感じさせる出来事となりました。 私達人間は、日々の生活で関わる伴侶動物、産業動物達だけでなく、人の経済活動や生活から大きな影響を受ける野生動物達を含めたすべての動物達の命に対して、大きな「責任」を負っています。 その責任をどのように果たしていくべきなのかを皆さんとご一緒に考える場として、2009年12月にアニマルケアをテーマとした「りぶ・らぶ・あにまるず神戸アニマルケア国際会議」を開催することを発表致しました。 本シンポジウムで座長をお務めになった植村氏、基調講演をして下さった玉井氏、赤坂動物病院院長の柴内氏、(社)日本動物福祉協会獣医師調査員の山口氏、ペット研究会「互」主催の山ア氏を会議のアドバイザーとしてお迎えしていること、既に沢山の団体の方々が様々な形でご協力下さっていることをお伝えし、会場の皆さんにも是非ご参加下さる様ご案内を致しました。 →神戸アニマルケア国際会議について
今回のシンポジウム 『動物看護師の役割について』は、まさにアニマルケアが大きなテーマとなっております。 座長 四條畷学園大学教授植村氏は「このシンポジウムは、新しい時代の人と動物の関係をさらに発展させるものであり、より良い情報発信の場になるよう皆様のご協力をお願いします。」と来場者の方々にご挨拶をされました。そして、各スピーカーの方々をご紹介され、最初のスピーカーである社団法人和歌山県獣医師会会長 玉井公宏氏による基調講演「動物看護職に期待すること」が始まりました。
パネルディスカッションでは、座長植村氏の進行により、お互いのパネリストへの質問や、それぞれの職場での看護職の仕事内容や獣医師によって看護職に対する考えに違いがあることの問題、二次診療と一次診療の相違点や共通点など意見が活発に交わされました。また会場からの質疑応答では、動物看護職を目指されている学生の方や同じ動物看護職という立場からのご質問などもありました。 植村氏は最後に、「動物看護師(士)はアシスタントからアソシエイト(チーム医療)の一員となる重要な役割があること、またテクニシャンからスペシャリストになることが、動物看護師(士)の社会的地位の向上に繋がります。」と話されました。そしてこのシンポジウムがきっかけとなる「ホップ」であり、「ステップ」として来年1月に動物看護職全国協会(仮称)の設立総会があり、「ジャンプ」としてりぶ・らぶ・あにまるず神戸アニマルケア国際会議に続くことを語られシンポジウムは幕を閉じました。