去る平成16年3月13日、西宮市市民交流センターにて保護者支援子どもセミナー
「正しい動物飼育で楽しい生活」犬編を開催致しました。
お休みの日にもかかわらず、約25名の方々が参加して下さいました。
この度セミナー名を保護者支援子どもセミナーと致しましたのは、子どもセミナーを実施するたびに、保護者の方々がお子様以上に熱心に耳を傾けて下さるお姿からでした。
そこで保護者の方々にもお子様とは別に情報を収集できる場を設け、(ご要望に応じてお子様を一時保育ルームを設置)セミナーをご利用して頂けるように致しました。
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まず最初に西宮市市民活動支援課 課長 奥嶋健次様より今回のセミナーの経緯とご挨拶を頂きました。
その後、NPO法人の説明を加えたあとプログラムに入りました。
プログラムは 1.動物由来感染症セミナー/子ども達は別室にて犬等に関するプログラム。2.ワンちゃんとともだちになろう と大きく2つに分け、動物と楽しく安全に生活できる情報提供、そして犬の気持ちにそって接するにはどうしたらよいのか勉強しました。 |
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1.動物由来感染症セミナー/子ども達は別室にて犬等に関するプログラム
動物由来感染症のセミナーでは講師を西宮市獣医師会・安田和雄先生がご担当下さり、主に狂犬病、鳥インフルエンザ、トキソプラズマ症の3点にしぼりスライドを用いて分りやすい言葉で説明をして下さいました。
参加者の方々はとても熱心で、特に鳥インフルエンザについては、現在マスコミ等で耳にする機会が多いためか、病気についての症状や予防策についてメモを取られていました。
また質疑応答では、「愛犬に生肉を食べさせているが大丈夫なのか・・」「鳥インフルエンザの件で子ども達が通う学校でも色々と議論をされているが・・」などの声がありました。
生肉については鳥インフルエンザにだけではなく、トキソプラズマの予防の為にも加熱したほうが良いとのことでした。
また、鳥インフルエンザについては自然の状態でウイルスに感染することが知られているのは、ブタ・アザラシ・鯨・ミンク・フェレットで犬には感染の報告が無いこと、また人への感染例は臓器や糞便などウイルスを多量に含む物に濃厚に接触した例に限られるため、むやみに怖がる必要はないということでした。しかし病気のことはしっかりと知っておく必要があります。そして鳥(動物)と接した後には必ずうがいや手洗いを行い(風邪予防にもなる)、飼育環境を清潔にし(鳥インフルエンザは消毒に弱い)学校のニワトリなどが調子良くない場合にはすぐに専門家に相談が必要だとお話し下さいました。
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その間、別室では0歳から12歳までの子どもさんをお預かりして、保育のプロの方々のご指導の下、折り紙や鬼ごっこ・紙風船を使って遊んだりしました。
ワンちゃんに関する紙芝居の時には熱心に先生のお話を聞いていました。
事故もなく、楽しく過ごして頂きました。
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2.ワンちゃんとともだちになろう
保護者の方と子どもたち一緒に、ワンちゃんと正しくお付き合いできるように勉強しました。参加者の多くは、犬を飼っておられるか、犬は飼っていないけれど犬にはさわったことがある方々でした。
人同士でペアを作り、犬役・人役にわかれました。そして犬役の人に大声を出して駆け寄り覆いかぶさったり、頭の上に急に手をかざしたりし、ワンちゃんがそうされた時にどんな気持ちになるかを体感してもらいました。
参加者の児童は、「びっくりした」「怖かった」「にげたくなった」と感想を述べ、これからはワンちゃんに脅かさないように接してあげようと感じてもらえました。
それぞれの状況におかれた5枚のワンちゃんの絵を見て頂き、そのワンちゃんにさわってもよいか質問をしました。そして何故そうなのか分かりやすく説明をしました。
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実際にワンちゃんに登場してもらい、ワンちゃんにさわる時に気を付けることやさわり方を説明し、ワンちゃんとふれあってみました。
始めて大きなワンちゃんにさわった女の子も上手に出来ました。
最初に自分自身で体感した経験を忘れておらず、ワンちゃんの気持ちを考えたさわり方が出来るようになりました。 |
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モデル犬として登場してくれたキャバリアのねねちゃんに、しつけの出来たワンちゃんの見本を見せてもらいました。
ねねちゃんはいつも飼い主さんの顔を意識し(アイコンタクト)、号令に忠実に従っている様子に感心され、セミナー終了後も多くの方が愛犬のしつけ相談をされていました。
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最後に、動物由来感染症セミナーで安田先生がおっしゃっておられたように、正確な情報を得る機会を持つということはとても大切です。
そして参加者の方が今日このセミナーで得た情報を一度頭の中で整理をして頂き、知識としてお友達やお子様たちに説明して頂けたらと願っております。
そのたくさんの声が、今後の人と動物の共生に結びついて暮らしよい社会になればと感じました。 |
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