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さて初回レポートは大好評につき、またもやレポートすることに!おめでとう自分!って、好評だったのか?それとも批判の嵐だったのか?実は知らないオイラ。今回取り上げるネタは、SPCAグルーミングショップ(犬猫の美容院)のことだよーん。
(SPCA:Society for the Prevention of Cruelty to Animals 日本語に訳すと動物愛護協会・動物虐待防止協会)
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日本人ボランティアが支えているSPCAグルーミングショップ
ここバンクーバーのE7thという通りに位置するSPCAには、里親を探すためのペットの、一時的な保護をするシェルター・一般外来も受け付けている動物病院・そしてグルーミングショップがある。
このSPCAグルーミングショップは、店のオーナー兼トリマーのへザーと、もう一人のトリマー、スーザン(へザーが休日時の代わりのトリマー)以外は、すべてボランティア人員だ。通常は、トリマー1人とボランティア1人〜2人で仕事をこなしていて、ボランティアは一日にニ交代制で仕事をしている。このショップでは、飼い犬・猫のトリミングが主だが、時間に余裕があれば、シェルターにいる犬・猫も行う。そして収入の半分をSPCAに還元している。(そりゃ、人件費がかかってないからなー。)しかも、ここのグルーミングショップ、実は日本人ボランティアに支えられていると言っても、過言ではないのである!何せ現在ボランティアの半分以上は日本から来ている若者だ。これは、すごい!!偉いぞ、君達!最近の若者も捨てたもでもないじゃないか!(あれ?これだと二重否定になるのか)彼らは特に経験者というわけでもない。(中には以前トリマーの人もいるが)主に、語学留学や、ワーキング・ホリデービザでこちらに滞在中、中には観光ビザという人も、カナダ人と結婚しこっちに住んでいる女性もいるが、皆ここでのボランティアをエンジョイしているのである。もちろん他にも、カナダ人をはじめ、スウェーデン人、香港から移民してきたなど、人種も豊富だ。中国系カナダ人で聴覚障害をもつ女の子(とてもかわいい)もたまにくる。男性も4人いる。そして、なんと日本語でここでの仕事内容と説明が書かれたパンフレットまでもが、用意されているのである。 ここでの仕事内容は、犬猫を洗う・乾かす・ブラッシング・保持する、その他雑務(掃除・洗濯など)、時にはバリカンで毛を刈ることも。日本でトリマーだったという女性はボランティア初日に、すでにプードルをまかされていた・・・。
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トリマー・へザーのこだわり
SPCAグルーミングショップの店長兼トリマーのへザー、こっちの人にありがちな、いわゆる大きい人だが、いつもにこにこと愛想がいい。店内には、ラジオから70’sや80’sのオールディーズがいつも流れ、ときどき鼻歌を歌いながら仕事をしている。店の外から窓をのぞく人達にに「ハーイ!」と笑顔で答えて、飼い主が迎えに来たのかと尋ねると「いいえ、知らない人よ」という返事。この人柄で、顧客やボランティアをゲットしているのかもしれない・・・。
へザーは動物に大変気を配る。もちろん、ボランティアにも。まず第一に、ボランティアに、店内での安全な予防措置を教え、人や動物が怪我をしないようどのように行動すればよいか指示。また動物を預かる際、できる限りの情報を飼い主からもらい、顧客名簿に細かく記入する。犬猫のボディーランゲージ(カーミングシグナル *動物が相手や自分を落ち着かせる為に行う合図)をよく観察し、噛もうとしたり、激しいストレスに襲われないように常に注意を払う。そしてよく動物に話しかける。声のトーンで、犬を安心させたり、トリミングは怖くないものだと教えたり、じっとしていることを教えるときには、低い声を使ったりと、様々に使い分けている。バリカンやドライヤーを怖がる犬にも優しく話し掛け、バリカンを自分の頬に当てて犬に、「ほら、何ともない」と見せたり(高温になってないか、確かめるという意味もあるが)、ドライヤーは強度を弱めたり、機種を変えたりと、少しでも動物に無理な負担が無い様に勤める。動物に無理強いをさせないのも、こだわりの1つだ。「1日の頭数を増やそうと思えば可能だけど、そうしたら、動物達を一頭々丁寧に扱えない」と日の受け入れ頭数は平均6頭ほど(犬種や大きさなどによっても違うが)。そして、トリミングや、爪切の後には、お手製のバンダナを犬の首につけ、その犬をおもいっきり誉めて、クッキーを与えるのである。へザーは、日本製のハサミも持っていて、値段は高いが、性能がいいと大変気に入っている。Made
in Japan の質の定評はまだ健在だ。 |
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店にくる犬猫達から思うこと
ここでの楽しみの一つに、日本ではあまり見かけない犬種が、時々見られることである。小型犬はシーズ−やミニチュアシュナウザー、トイプードルなど日本でもお馴染みの犬種が多いが、やはり大型犬を飼っている人の割合が、圧倒的に多いと感じる。(やはり土地が広いせいなのか)こちらでも、ゴールデンレトリバー、ラブラドールレトリバーは人気の犬種らしいが、ロットワイラー、ジャイアントシュナウザー、ブービエ、シャーペイ(シャーペイの毛がこんなに硬いとは知らなかった)、変わったところでは、狼犬(片親が狼)というのもショップの常連だ。この狼犬(オス、10歳)は胸にも匂いを発する腺があるらしく、シャンプー後にすぐドライヤーで乾かさないと、またすぐに臭くなるらしい。(匂いが犬よりもキツイようだ)ホワイトのロングコートで巨大な姿(写真がなくて残念)は、初めて見たときには、あまりの迫力に圧倒されたが、これがまた大人しくて、オイラ好み。ロットワイラーは、SPCAのシェルターでもよく見かける。(ロットワイラーのミックスも多いが)この犬種、番犬用として好まれるようだが、体も大きく、筋肉質、見るからに顎も強力そうだ。しつけを子犬時からしっかりしないと、後々大変な苦労をすることになる。(まあ、どんな犬でもそうだが)もちろんこの犬種であっても、大人しく性格のよいのも多いことだろう、飼い主に忠実でもあるというし。しかし、時々新聞で犬に襲われたという記事をみれば、大抵この犬種である。
猫も、犬ほどではないが、ここにやってくる。そのほとんどは太っていて、長毛である。なぜ太った長毛が多いのか、それは、猫は通常自分でなめて、ある程度の毛の手入れはできる(犬猫は短毛でも長毛でもブラッシングは必要だ)。しかし太った猫だと自分の腹や背中、尻など舌が届かないのである。そして飼い主もブラッシングを怠ると、悲劇だ。長い毛がもつれにもつれ、ブラシでとかすこともできないから、バリカンで刈られる。刈られたあとは、ライオンカットとでもいうのであろうか、頭と足、尻尾の先だけ毛のある、生き物になる。これもなかなか見ようによっては、愛嬌があるのだが・・・。しかし、あまりに飼い主がほったらかしにしていると、毛が板のようになり、通気性が悪くなり、(というより密閉され)皮膚病を誘発する。こんな飼い方をするくらいなら、猫にとっては、飼われないほうがよっぽど幸せだ、とオイラは思う。動物の状態をみれば、だいたいどんな扱いを受けているのかは予想できる。きっとその猫は、ほっとかれたままで、餌だけ与えて貰っているぐらいの扱いしか受けてないのだ。犬にしても、ひどく毛がもつれたシーズ−やラサアプソがときどき来る。もつれて固まった毛が、体中にあるのである。だから、グルーミングショップに来るのだろうが、それにしても、普通ブラッシングぐらい(短毛、長毛にかかわらず)自分の犬にするものではないのか?オイラは日本の犬猫美容院の事情は知らないが、日本では、このようなひどい状態の犬猫が、店に連れて来られるということはあるのだろうか。いくら欧米でペットのしつけ、福祉が進んでいると言われてても、こんな扱いを受けている動物達もいるのである。(だから、SPCAという活動や、動物の福祉がここまで発展してきたのかもしれない)まあ、見方を変えれば、グルーミングショップへ連れて来るだけ、まだましなのかもしれない。しかし、グルーミングショップへ連れて行くからといって、ブラッシングもしないというのは、やはり問題だろう。仲のよい犬同士でも猫同士でも(中には犬と猫でも)、スキンシップで、お互いの毛づくろいするではないか、それと同じで、ペットとの絆を強めるためにも、飼っている人には、ブラッシングはしてほしいものである。(美容院の人も助かるだろう)日頃からブラッシングや、よく触わることで、ペットの体の異変に気がつき、怪我や病気の早期発見にもつながる。ブラッシングの仕方や道具は、短毛・長毛・種類によって若干異なるので、詳しくは、近くのペットサロン(犬猫美容院)でたずねるといいアドバイスがもらえるだろう。
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〜このボランティアを始めたいきさつ〜 (興味がある方だけどうぞ。特に読む必要ないもの)
初回でもちょこっとだけ紹介したが、オイラはこっちにも週一(半日働く)で通っている。しかし、オイラがこっちでもただ働き(個人的にボランティアって響きはあまり好きじゃない。これはオイラの偏見でしかないのだが、なぜだかボランティアって言葉には、いかにも慈善でいいことしてるでしょ?ってイメージがあって、そんなつもりでオイラはしてるんじゃないし、好きなことで、自分のためにもなるから、無償でも納得してやってるだけのこと)を始めたきっかけは、かなり成り行き的だった。話は遡って、アシスタンス・ドッグ育成団体での手伝いを始める前のこと。(したくても、断られていた時期!)このままでは、カナダまで来た意味がなーい!! とSPCAでのボランティア(でも、この言葉使っているオイラって・・・でもわかりやすいでしょ?)に参加しようと決意。(ちっとばかし、日本でSPCAの活動に似たようなことをしていたこともあるオイラ)最初は、シェルター犬(保護されている犬達)の散歩という役回りを希望し、そのためのオリエンテーションに参加。が、犬を散歩に連れ出す時間帯が、平日は夕方。日中の時間と体力をもてあまし気味のオイラは、(しかしその時間を、英語の勉強に費やそうとは思ってもいなかった。・・・それはそれで問題なのだが・・・) SPCAの並びにあるグルーミングショップに注目。そしてSPCAグルーミングショップでもボランティアを募っているという情報をキャッチ。早速、「ボランティアしたいんですけど」と馬鹿の一つ覚えの言葉で門をたたいた。ショップでのボランティアは、午前・午後の2交代制なので、オイラは午後から夕方までグルーミングショップで手伝い、その後シェルターの犬を散歩させるという生活を始めた。(ちなみにその当時は週5日SPCAに通っていた)そんな折、アシスタンス・ドッグの団体から、オファー(お誘い)が来たのだった。しかしSPCAの方も、こちらからボランティアを申し込んでおいて、とっと辞めるのはさすがに気が引けるし、これはこれで、面白いのだ。体が2つほしいところだが、所詮それは不可能な願い。グルーミングショップのオーナー・へザー(兼トリマー)にいきさつを説明し、(どこまでわかってもらえたのかは不明だが)しかしへザーは快く、「それはよかったじゃない」と励ましの言葉までくれたのだった。こうしてオイラはSPCAでの週5日を、週1の土曜だけにし、週末のシェルター犬の散歩は昼間なので、こちらはストップしたのであった。だからSPCAでの手伝いの方が、介助犬団体の所より、少しだけ早く始めたことになる。だからなんだと言われても困るが・・・。
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〜オイラの変歴(遍歴)〜 (・・・これこそ読まなくていい代物。書いてて恥ずかしくなった)
「〜このボランティアを始めたいきさつ〜」を読まれた方は、あそこでボランティアをしてみたいという人達なのでしょうか、ひょっとしてオイラに興味があるのでは?!(あいつじゃないかって、詮索はしないように)そんな皆様にお答えして、オイラの過去を少しだけ紹介しよう。ちなみに只今(っていうかここんとこずーとなんだけどさ)恋人募集中!(えっ、期待しすぎ?)
過去・・・かつては、動物病院の看護士・犬のしつけ教室の手伝い・某動物保護私設で犬のトレーニングや世話をする・某介助犬団体でトレーナーを目指す・ドッグラン監視員・牧場(乳牛)・養豚場などの仕事をしたこともあり、バイトも、居酒屋、パチンコ店、スーパー、飲食店、などなど、順不同。(生活費の足しのため。犬のことだけでは生活は厳しく・・・体だけは丈夫に育ててくれた親に感謝。) 現在・・・無職・・・。近い未来・・・帰ったら、路頭に迷うこと必至。誰か職くれないかなー。
生活場所も、関東から、関西、中部地方まで転々としてきた。(だからネームが‘マタタビジロー’ってもしかして皆さん、すでにお忘れ?)時には大阪の緑地公園で仮住まい(公園内のユースだけど。ある友人は当時、オイラが公園に住んでると告げたら、妙に納得していた・・・)、また時には、友人宅に居候。(いまでもオイラは友人だと信じているが・・・。)親を始め多くの人に迷惑をかけ(とっくの昔に親には見離されている)、また多くの人に助けられて(お世話になった方々には感謝しております。足を向けて寝られません。・・・いかん、たくさんいすぎて、しかも今カナダだし、これでは逆立ちして寝なければいけないではないか!ごめんなさい、独りで馬鹿言ってて。でも本当に感謝しているんですよ!)、ここまでやってきている。それでも、いつでも目標があり、それに近づきたいと、自分なりに努力はしてきたつもりである。(挫折も度々し、時には脱線も休憩もしたが)これから先も、まだまだ苦労は続くことは、容易に想像できるが、今していることから何かを学び、少しでも身につけ、活かせたらとラッキーと思っているオイラ。読者の皆様も、オイラのこんなレポートからでも、何か得るものがあれば、(単に面白がってくれてもO.K)レポーターとして本望です。(得るものなんて何もないって?そりゃ、すんません)皆さんの疑問に思うこと、厳しい意見・指摘もあれば、一報下さい。もちろん励ましの言葉は大歓迎
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