夏場の動物たちの過ごし方

人にとっても、うだるような暑い夏。動物たちにとってもつらい季節です。
彼らが、快適に過ごしやすくなる環境を作ってあげる事も忘れてはなりません。
ここでは、主によく飼われている犬・猫・ウサギ・ハムスターなどを対象に話を進めていきましょう。

　

●　居場所
　まず、私たちと彼らは汗をかくメカニズムが違います。人は、熱を放出するために汗をかき体温の調節をしますが、彼らは呼吸によって熱を発散させたり、土中に穴を掘って暑さから身を守ったりしている生き物です。しかし、私たち人に飼われたために限られた生活空間の中で生きていますので、彼らのすごしやすい環境に少しでも近づけてあげなければなりません。また、高齢になると暑さだけで体力が弱り、夏ばてしやすく、その事で命を脅かすこともありますので、特に気を配ってあげる必要があります。

　夏場は風通しのよい涼しい場所に移動してあげましょう。そして、留守番をさせるときには、クーラーを弱でかけてあげたり（直接風をあてるのはよくありません。）、可能であれば窓を開けるなどして、風通しを良くしてあげたり、お店などで販売している保冷マット（必ず、マット以外のスペースも確保して、冷え過ぎた時に移動できる場所が必要）等を設置してあげましょう。そして、いつでも好きな時にお水が飲めるようにしてあげましょう。
　お外で飼っている場合は、日陰を作ってあげたり、風通しの良い場所に小屋を移動させてあげたりしましょう。そして、室外機の近くは熱くなっていますので気をつけてあげてください。

●　お散歩
　一度、私たちも裸足でアスファルトを踏んでみてください。思った以上に熱いです。夏場のお散歩は、アスファルトが熱くなっていますので日中はあまりお勧めできません。犬や猫の足の裏の肉球がやけどをしてしまう可能性があるからです。
また、ダックスフンドなど足の短い犬は、アスファルトの照り返しの熱で体温が上昇し、熱中症にかかりやすいので要注意しましょう。
お散歩は涼しくなった夕方や朝方に済ましてあげましょう。

●　蚊避け対策
　5月ぐらいから蚊が発生しやすくなりますが、蚊を媒介して罹るフィラリアという病気があります。この病気は予防が肝心！予防薬を飲ませることはもちろんのこと、蚊取り線香や電子蚊取り器などで蚊を寄せ付けないようにしましょう。動物用の蚊取り線香は長時間もち、立ち消えがしにくく出来ています。
　ただ、うさぎやハムスターには体の負担になることもありますので、ケージから離したところで使うか、蚊が嫌うといわれている植物〔ハーブ〕をおいて寄せ付けにくくする方法もあるでしょう。

●　ドライブ

　夏休みは、家族とともに旅行や帰省等で動物も一緒に車で出かける機会が多くなります。
安全のために移動用のキャリーケースに入れて車に乗せてあげましょう。
移動中は、直射日光の当たらないように心がけ、一番気をつけてほしいことは彼らを車中に残して出かけないことです。熱射病で死んでしまいます。
　また、彼らにとって、いつも慣れている場所とは違うところに移動するわけですから、ストレスはかなりのものです。到着したら、すぐに静かで風通しの良い落ち着いた場所で休ませてあげてください。そして、体調に変化が見られないか、いつもより注意深く観察してあげましょう。

●　食事の管理
　夏場は物が傷みやすい季節ですので、飲み水はまめに交換し、食事の保管や残した食事の処理には注意しましょう。