そこで、ワンちゃんの手入れの基本をご紹介致しましょう。
1 シャンプー前のブラッシング
もつれている所をほぐしたり、ほこりを取ったり、皮膚の状態を全体的にチェックします。この時に皮膚の状態も確認します。
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2 シャンプー
A まず肛門腺を絞ります。肛門腺の絞り方は、肛門の斜め下(4時と8時の方向)に親指と人差し指を当て、押して持ち上げるようにします。
肛門腺から出る分泌物はかなり臭いますので、シャワーをかけながらやると良いでしょう。
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B シャワー(38℃前後)を、お尻の方からゆっくりと頭部に向かってかけます。その際、上部だけではなく中までしっかりとかけます。
顔周りや頭部にシャワーをかける際は、耳の中に綿(脱脂してないもの)などを詰めておくと耳の中に水が入りにくくなります。
顔周りも嫌がるようでしたら、タオルやスポンジなどに水を含ませて、優しく撫でるように濡らしていきましょう。 |
C シャンプーを手にとります。シャンプーの種類にもよりますが、まず手のひらで泡立ててからワンちゃんの身体に付けるようにすると良いでしょう。 |
D シャンプーをする時は、爪を立てずに指の腹で優しく撫でるように洗ってあげましよう。そうする事で、マッサージ効果も得られるからです。まず、身体を入念に洗い、足・手・尻尾・肉球の間まで洗います。顔は最後に洗いましょう。 |
E 顔を洗う場合は、嫌がらない子は目にシャンプーが入らないように、丁寧に洗ってあげましょう。どうしても暴れたり嫌がる場合には、最初に使ったタオルやスポンジ等にシャンプーを含ませて、洗っていきます。ただ、耳は手の中でシャンプーを泡立ててから内側より手の腹で優しく汚れを落としていきましょう。耳の外側も忘れない様にしてください。 |
F では、ワンちゃんの身体をすすぎましょう。すすぐ際は、最初と逆でまず顔部分からお尻の方へ向けてすすいでいきましょう。特に顔部分は、ワンちゃんの目や耳に水が入らないよう慎重にしてあげましょう。
シャンプーが残ると、フケ状になったり皮膚炎など起こす原因となりますので、しっかりとすすぎましょう。 |
G 次にコンディショナーをマッサージしながら身体にまんべんなく塗り、少しおいて最後にシャワーで被毛に行き渡らせ、その後しっかりとすすぎましょう。 |
3
タオルによるドライイング
ペットタオル(強力に水分を吸い取り、絞ってまた使えます。)で、身体の水分をふき取ります。ふき取る際は、強く押したりゴシゴシすると摩擦で毛が痛むので注意しましょう。ある程度の水分が取れたら、バスタオルでもう一度細かい部分(耳の内側・肉球の間・わきの下等)を丁寧に拭いてあげます。
タオルによるドライイングをしっかりしておくと乾かす時間を短縮できます。
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4 ドライヤー
ペット用のドライヤーがお勧めなのですが、なければ人間用のドライヤーに愛犬の毛が入り込まないように工夫をし(ドライヤーの後ろの噴出し部分にストッキングなどを巻く等)、乾かす作業に入ります。まず、ワンちゃんの毛を痛めないように場合によっては、スプレータイプのローションをかけてからドライヤーを始めます。ドライヤーを使いながらスリッカーブラシで優しく毛並みに沿って梳いていきながら乾かしていきます。 ドライヤーは、30cmから40cm位離して使いましょう。皮膚の状態や、場所によってはピンブラシやコームも使います。最後の仕上げには、コームを使ってください。
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5 爪切り
お散歩をされているワンちゃんはアスファルト等で自然と削れている場合もありますが、大体月一回ぐらいは切ってあげる必要があります。
ワンちゃんの爪には、白っぽく血管が透けて見える爪もあれば、黒い爪もあります。
また、血管と一緒に神経も伸びていますので、特に黒い爪の場合は、少しずつ爪を切ってあげなければなりません。もし万が一、血が出た場合は、ティッシュでしばらく押さえておきましょう。また、狼爪といわれる爪を持っているワンちゃんもいますが、
こちらは地面で摩擦することもないので、定期的な爪切りが必要です。
ワンちゃんの爪切には鋏タイプの物とギロチンタイプの物があります。
爪切の最後には爪やすりで丸く仕上げてあげましょう。 |
6 耳の掃除
耳の中に毛が生えている場合は、カンシを使って少しずつ抜いてあげましょう。イヤークリーナを耳の中に2〜3滴垂らした後、付け根の辺りをよくもんでローションが行き渡るようにします。そして、綿棒や乾いたコットンで丁寧にふき取っていきます。耳の皮膚は、非常にデリケートな部分ですので、きつくこすらずやさしくふき取ってください。綿棒の場合は、逆に汚れを奥に押し込まないように注意が必要です。
イヤークリーナーを直接垂らすのが苦手な方は、綿棒に直接クリーナーを塗布し、拭きとってもきれいになります。
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7 仕上げ
最後にお口やお尻周りの無駄毛をはさみで揃えましょう。また、バリカンなどを使用される方は、体や足回りや肉球の間の無駄毛も揃えてあげましょう。(バリカンを使う場合は、シャンプー前にある程度かけた方が、後の作業が楽になることもあります。)
リボンやコロンなど付けたい方は、最後に付けて出来上がりです。
以上、要点のみですがワンちゃんの手入れの基本です。 |
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